膨大な運転データを将来の自動運転システムに生かす
3月27日、BMWグループは将来の自動運転車両に向けて研究・開発を進めている「ハイパフォーマンスD3プラットフォーム」の存在を明らかにした。
このプラットフォームはクルマの「車台」を表すものではなくデータシステムのことで、膨大な運転データを収集し自動運転技術に生かすためのものだ。このプラットフォームには200万km分に相当する実際の走行データに加えて、2億4000万kmにおよぶシミュレーションデータが蓄積されている。
ミュンヘンにほど近い、ウンターシュライスハイムにあるBMWグループの自動運転キャンパスから数kmのところに設置されているD3プラットフォームは現在、毎日1500TB(テラバイト)以上にのぼる生データを収集している。ちなみに1500TBとは、AppleのiPhone Ⅹなら2万3000台分に相当するものだ。
この3DプラットフォームはBMWグループの自動運転キャンパスにケーブルを介して繋がっており、大量のデータ送信が行なわれている。この自動運転キャンパスは2018年4月に開設。敷地面積は2万300平方メートルで、現在の従業員は1800名を数える。この場所でBMWグループは、すでに市販車に採用されている運転支援システムと、将来の高度な自動運転システムを研究・開発している。
この場所で開発された自動運転技術は、2021年に登場予定のEVクロスオーバー「iNEXT」が最初の搭載車となる。iNEXTにはレベル3の自動運転システムを採用。さらに2021年後半には、ドライバーを必要としないレベル4のシステムを搭載したテスト車両の稼働が開始される見通しだという。
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