電動化への地歩を固める
2025年までに世界で販売するボルボ車の50%を電気自動車(EV)とする計画を打ち出しているボルボが、EV用急速充電装置を開発する米国のフリーワイヤ・テクノロジーズ社への出資を発表。出資金額などは公表していないが、ボルボの投資ファンドであるボルボ・カーズ・テックファンドを通じてフリーワイヤ・テクノロジーズ社の株を取得する構えだ。
同社は設置型だけでなく移動型の急速充電設備の開発を進めており、家庭用電源など低電圧でも利用可能な急速充電システムのノウハウも持っている。EVの普及を急ぐ中国でも充電インフラの充実は欠かせない要素であり、こうした投資をボルボの親会社である中国の吉利グループが後押ししていることも考えられる。
急速充電システムに関しては日本のチャデモ協議会も中国の電力企業連合会との技術・業務提携に踏み切るなど、中国での展開に前向きな姿勢を見せている。今回のボルボのフリーワイヤ社への出資が、こうした動きと連動していく可能性もあるのか、興味深い部分でもある。
ボルボ自身は自前で充電インフラを所有することは想定しておらず、フリーワイヤ・テクノロジーズ社への出資も技術開発支援の一環としているが、電動化への地歩を固める動きであることは間違いない。この出資および提携がどんな形で進展していくことになるのか、ウォッチしていく価値はありそうだ。
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