新シリーズ続々スタート
ポルシェ・ジャパンは11月30日(金)、東京港区のグランド ハイアット東京のグランドボールルームを会場に、ポルシェで今季モータースポーツに参戦したチームとドライバーを讃える「ポルシェ ナイト オブ チャンピオン2018」を開催。それに先立って同会場にてプレスカンファレンスが行われ、ポルシェ・ジャパンの2019年モータースポーツ活動が発表された。
プレゼンテーションに登壇した、同社の七五三木敏幸(しめぎとしゆき)代表取締役社長によれば、モータースポーツは70周年を迎えたポルシェのDNAであり、来シーズンの国内向け活動は今季以上に強化するとコメントし、新しいシリーズを含む3つのプロジェクトを公表した。
まず、来季で19年目を迎えるワンメイクシリーズの「ポルシェ・カレラカップ・ジャパン」は継続開催が決定。3月初旬に富士スピードウェイで合同テストを行い、4月の岡山国際サーキットでの開幕戦から10月のF1日本GPのサポートレースとなる鈴鹿サーキットまで、全11ラウンドの暫定スケジュールを発表した。
そして新たなシリーズとして、「718ケイマンGT4クラブスポーツ」を使った「ポルシェ・スプリント・チャレンジ・ジャパン」がスタートする。これは「GT3カップチャレンジ」の進化版であり、これまでの911GT3カップマシンとの混走形式でレースが行われる。
718ケイマンGT4のデリバリーが2019年半ばとのことで、シーズン後半から開催されることとなる。ブランパンGTシリーズなど世界的に注目を集めるFIAカテゴリーなだけに期待したい。
なお、ポルシェ・ジャパンのモータースポーツ部門のマネージャーが関本清人氏(左)から松岡直紀氏(右)に交代。松岡マネージャーを中心に新体制で来季モータースポーツ活動を牽引していくこととなる。
そして今回、最も注目すべきトピックはPS4の「グランツーリスモSPORT」によるワンメイクEレース、「ポルシェE-レーシング・ジャパン」である。選手のプロ化が進むなど世界的な盛り上がりを見せるEスポーツに関して、同シミュレーションソフトを開発したポリフォニー・デジタル代表取締役の山内一典氏によれば、現在全世界で同ソフトをプレーする約600万人のうち約350万人のユーザーがオンライン対戦に参加するほど普及するジャンルであり、今年はモナコで全世界からランキング上位の選手を集めたワールドファイナルも実現。
リアルなレースと遜色ないテクニックと戦略が必要で、FIA公認大会も開催されるなど次世代モータースポーツとして注目を集めるジャンルとのこと。
GT4レギュレーションの採用もさることながらEスポーツへの本格参入といった、まったく新しいモータースポーツ活動への挑戦をはじめるポルシェ・ジャパン。七五三木氏は、「こうしたバーチャルからもポルシェを体験して欲しい」とコメント。同ブランドのファンとともに新規顧客の獲得にも意欲を示した。