【会田 肇が往く】東京電力の環境活動をBMWのEVで取材に出掛けるというコラボ

運転席に乗り込むとi3ならではの個性がより実感できる。デビュー以来、天然素材を意識した部材が各所に用いられ、車内を見回すだけで“エコ”な雰囲気を実感できる。前方はとにかく広い。これは前方にパワートレインがないことが大きい。2つの四角いディスプレイは運転席前が速度計やバッテリー残量を示すもので、ダッシュボード中央にあるのはカーナビゲーションやバッテリーのエネルギーフローを表す。後はステアリング周囲に走行するためのシフトセレクターやウインカーレバーなどが集中される。操作系はいたってシンプルだ。

運転席前のディスプレイ。速度計とバッテリーとレンジエクステンダー用燃料の残量表示を行い、残量から算出した走行可能距離も表示する

後席は相当大柄な人でなければ十分な空間を確保できている。ただ、ドアはi3特有の構造を持つ。前を先に開ける方式の観音開きのドアを採用したため、後席の乗員が自由に乗り降りすることはできないのだ。ただ、両方のドアを開けたときはセンターピラーレスとなり、乗り降りはかなりしやすい。また、子どもを後席に乗せた際も勝手にドアを開けられずに済むというメリットもある。シティコミューターというコンセプトに照らせばその役割は十分果たしていると言っていいだろう。

試乗したi3と同じグレード「LODGE」でスパイスグレーの本革シートを組み合わせた仕様

コラムにあるスタートボタンを押して電源をオンにすると「ヒューン」という音とともにレディ状態になったことが示される。セレクターレバーをDレンジに走り出すと、EVならではの強力なトルクが車体をグイグイと前へ進ませる。アクセルを踏んでいるとどこまでもその加速感が続く感じで、これはガソリン車では得られない強烈なものだ。しかも、アクセルを話せば強烈な回生ブレーキがかかる。つまり、アクセルペダル1つで加減速が自在にコントロールできるのだ。

ステアリングコラムの右側に配置されたシフトスイッチ。手許で操作するEVらしい電気的なコントローラーとなる

 

フォト&リポート 会田 肇 H.Aida

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