「DBS」+「スーパーレッジェーラ」
英国アストン・マーティンは現地の6月26日、ふたつの伝説的ネーミングを冠したスーパーグランドツーリング(GT)モデル、新型「DBSスーパーレッジェーラ」を発表した。ご存知の通り「DBS」とは、1967年に誕生したアストン・マーティンを代表するファストバックGTのモデル名で、2006年公開の映画「007カジノロワイヤル」で披露され、続編「慰めの報酬」でもボンドカーとして活躍した2+2シーターGT(2012年に生産中止)に受け継がれたもの。そして、もうひとつの「スーパーレッジェーラ」とはイタリアの伝説的コーチビルダー、「カロッツェリア・トゥーリング」独自の軽量構造へのリスペクトとして加えられたネーミングとのことだ。
この新型DBSスーパーレッジェーラは、「ヴァンキッシュS」の後を継ぐモデルであり、アストン・マーティンが誇る技術のすべてを注入した、完璧なスーパーグランドツーリングという位置づけのようだ。スーパーレッジェーラが意味する軽量構造は、高強度なアルミニウム素材を宇宙技術のエポキシ樹脂で接着した最新世代VHアーキテクチャーに、カーボン製のボディパネルを組み合わせるという量産モデルとしては至極贅沢な手法にある。
そのプラットフォームには最高出力725psと最大トルク900Nmを発生させる5.2リッターV12ツインターボユニットをフロントミッドシップに搭載し、カーボン製プロペラシャフトとリアにマウントされたZF製8速ATを介して後輪を駆動。この強力なパワートレインが発揮する動力性能は、0→62mph(約100km/h)到達加速がわずか3.4秒、最高速度は驚異の211mph(約337km/h)を実現する。
サスペンションはフロントを鍛造ダブルウィッシュボーン、リアをマルチリンクとして走行モードに応じて減衰力を最適化するアダプティブダンピング機構も採用。機械式リミテッドスリップデフとスタビリティコントロール、ダイナミック・トルクベクタリング等を組み合わせることで、あらゆる状況下での最適なドライブフィールと最高のパフォーマンスを発揮する。
また、DB11や最新のヴァンテージと同様の洗練されたフォルムに加え、大口径ハニカムメッシュグリル下のフロントスプリッターや奥行きの深いサイドストレーキ、F1由来のダブルディフューザーといった空力技術を用いて、優れたエアロダイナミクス性能とダウンフォース、機関冷却効果も獲得している。
ちなみに価格は英国で225,000ポンド(約3,300万円)で、2018年の終盤から出荷が開始される予定とのこと。
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