ゲームソフト、グランツーリスモSPORTに追加予定
トヨタは、ジュネーブ・ショーで「GR Supra Racing Concept(GRスープラ・レーシング・コンセプト)」をワールドプレミアした。
「スープラ」の名は、「2000GT」などと並びトヨタの歴史において長らくフラッグシップスポーツとして親しまれてきたがロードカーは2002年に生産を中止している。今回初公開した「GRスープラ・レーシング・コンセプト」は、その「スープラ」を16年ぶりにレーシングカーとして蘇らせたコンセプトモデルだ。
欧州のモータースポーツ活動拠点である「トヨタモータースポーツ(Toyota Motorsport GmbH)」が開発を担当したこのモデルは、ロングノーズ&ショートデッキの伝統的スポーツカーのフォルムとなるフロントエンジン・リアドライブの2ドアクーペというボディ形態を採用。
そのコンパクトなボディには、レースの最前線で使われる軽量かつ高剛性なカーボン・コンポジット材などを採用し、左右に大きく張り出したフェンダーや大型リヤウィング、リアディフューザーなどは、優れた空力性能と走行性能とを狙って開発されている。
サスペンション、ホイール、タイヤ、ブレーキなどは、レース専用部品を装備し、インテリアも、後方確認モニターがついたダッシュボードやレーシングシートに加え、パドルシフト付きステアリングホイール、コラム、ペダル、ロールケージなど、各種レース用装備を組み込んでいる。
「ザ・スポーツ・オブ・トヨタ」として、四半世紀にわたり世界中のファンから愛され続けた「スープラ」は、モータースポーツの世界でも確かな足跡を残している。特に、1993年に発売された第4世代のスープラは、全日本GT選手権(現在のSUPER GT)のGT500クラスで4回の年間チャンピオンを獲得。また、1980年代にはアメリカのIMSA、1990年代にはル・マン24時間レースに参戦するなど、多くのファンを魅了した。
なお、「GRスープラレーシングコンセプト」は、ゲームソフト「グランツーリスモSPORT」に、2018年4月のアップデートで追加される予定となっている。
参考主要諸元(社内測定値)
全長/全幅/全高:4,575/2,048/1,230(mm)
駆動形式:FR
ホイールベース:2,470mm
タイヤサイズ:フロント30/68-18、リヤ 31/71-18
FIA LM-GTE規定に対応
「スープラ」年表
1978-1981年:初代(A40/A50型)「Supra」北米で発売。日本国内では「セリカXX」として販売
1981-1986年:第2世代(A60型)北米で発売。日本国内では「セリカXX」として販売
1986-1993年:第3世代(A70型)世界各国で発売
1993-2002年:第4世代(A80型)発売
2002年:生産中止