54年間の歴史に幕、トヨタがオーストラリアでの現地生産を終了

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1963年の設立以来345万1115台を生産

トヨタのオーストラリアにおける製造・販売事業体である「Toyota Motor Corporation Australia Ltd.(TMCA)」は、10月3日をもって、オーストラリアでの54年にわたる生産を終了した。

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アルトナ工場で行われた生産終了式典には、在籍する従業員だけでなく、元従業員、仕入先、販売店、トヨタ関係者など、約3000名が出席。TMCA のデイブ・バトナー社長は、次のように感謝の気持ちを語った。

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「皆さんの長年の努力のお蔭で、トヨタはオーストラリアでトップの自動車生産会社となり、ここで生産したクルマは、豪州だけでなく中近東など海外にも輸出され、世界に通用する品質、信頼性を得ることができた」。

一方、トヨタの豊田章男社長は、同式典にビデオメッセージで登場。8月末にアルトナ工場を訪問し、従業員らを激励し感謝の気持ちを直接伝えた際の映像を背景に、次のように述べた。

「これまでオーストラリアでの生産活動を支えてくださった従業員、お客様、仕入先、販売店、政府関係者、地域社会の皆様のご尽力に心より感謝申し上げます。生産事業は本日で終了することになりますが、ここオーストラリアの地で皆様に一層愛され、従来にも増して応援いただける会社となるべく更なる努力を続けて参ります」。

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TMCAは2018年より、現在シドニーにある販売・マーケティング機能をメルボルン本社に集約し、販売会社として新たなスタートを切ることになる。またアルトナ工場は、これまでのモノづくりで得た改善などのノウハウを今後の人材育成や商品・サービス向上に活かすべく、教育機能や商品開発機能を有する施設として活用していく。なお、生産終了決定以降、再就職支援センターを TMCA 社内に立ち上げ、3 年間にわたり再就職に向けた個別相談、求人情報提供、ジョブフェア開催、職業訓練実施など、きめ細かな支援を行ってきたが、これら活動は 2018 年央まで継続していく予定とのことだ。

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[おもな豪州生産事業の歴史]
・1959年3月:TMCA設立(当初の名前はAustralian Motor Industries、1988年5月にTMCAへ社名変更)
・1963年4月:ポルトメルボルン工場(現在の本社所在地)で「ティアラ(コロナ)」の組立開始(1987年2月終了)
・1967年2月:「クラウン」の組立開始(1980年7月終了)
・1968年7月:「カローラ」の組立開始(1988年12月終了)
・1978年10月:「カローラ」用4K型エンジン生産開始
・1987年2月:「カムリ」の組立開始
・1988年5月:GMホールデンと合弁会社UAAI設立
・1993年8月:「カムリ」のタイへの輸出開始
・1994年7月:新アルトナ工場を立上げ、「カローラ」生産開始(1999 年12月終了)
・1995年3月:新アルトナ工場で「カムリ」生産開始
・1996年2月:「カムリ」の中近東への輸出開始
・1996年3月:GMホールデンと合弁解消
・2003年6月:オーストラリアの研究開発拠点 TTCAP-AU を設立
・2006年10月:「オーリオン」生産開始
・2006年12月:「カムリ ハイブリッド」生産開始
・2011年11月:新型「カムリ」生産開始
・2014年2月:豪州での生産中止を発表
・2016年6月:TTCAP-AU 閉鎖(車両評価、マルチメディア開発、品質保証機能は TMCA に移管)
・2017年8月:「オーリオン」生産終了
・2017年9月:「カムリ ハイブリッド」生産終了

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2017/10/12 12:00

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