「ノーマル」も「スポーツプラス」も変わらない!?
そして続く2周目は走行モードを「スポーツプラス」に。実はこの中間に「スポーツ」モードがあるのだが、時間が限られているだけにもっともスポーティな制御を体感してもらおう、ということなのだろう。ステアリングの右下にあるダイヤルスイッチを180°回してスポーツプラスモードへ移行、途端にエキゾーストサウンドが一段と逞しくなる。するとドライバー氏、いきなりアクセルを全開にして第一コーナーへと突っ込んでいった!
0-100km/h加速3.6秒はもはやスーパーカー並み。シートバックに背中をグーッと押しあてられ、恐れおののきながらあわててドアのグリップをしっかりと握り、左足をセンタートンネルに押し付けて体を安定させたのだが……横Gだけは強烈なのに前後方向のピッチング、左右方向のローリングは最小限で、ノーマルモードとあまり大差ないではないか。スポーツプラスモードだけに、さすがにハードに締め上げてきたな……と思った次の瞬間、今度はまたいちだんと派手に縁石へ! 「うわっ」ととっさに身構えるが、どちらかといえば音の方にびっくりしている自分に気が付く。冷静になれば衝撃自体はさっきのノーマルモードとたいして変わらない。これは瞬間的に乗り上げているイン側のサスペンションだけをソフトに制御して凸凹をいなしているのだろう、その証拠にロール剛性の高さは相変わらずなのだ。ちなみに試乗車が履いていたのはオプションとなるペッタペタの21インチタイヤ。それを考えたらもう、この足さばきは奇跡としかいいようがない。
連続するタイトなコーナーを右へ左へと振り回しても、全長5m、車重2トンの巨体を強引に曲げているような違和感がなく、もっとずっとコンパクトな車に乗せられているかのよう。自分でステアリングを握っていないから断言はできないし、オプションの選択によっても大きく変わってくるのだろうが、今度の新型パナメーラは数々の新しいハイテクを武器に、スポーツカーとしてみてもラグジュアリーカーとしてみても、かなり魅力的な1台に仕上がっていそうな予感。次回、実際にステアリングを握ってのリポートもお楽しみに!
ポルシェ・パナメーラ・ターボ
東京標準現金価格 ¥23,910,000
全長/全幅/全高 5049/1937/1427㎜
ホイールベース 2950㎜
車両重量 1995㎏
エンジン型式/種類 -/V8DOHC32V+ツインターボ
総排気量 3996㏄
最高出力 550ps(404kW)/5750-6000rpm
最大トルク 770Nm(78.6㎏-m)/1960-4500rpm
トランスミッション 8速DCT
燃費(JC08) –㎞/L
サスペンション形式 前:ダブルウイッシュボーン/エアスプリング
後:マルチリンク/エアスプリング
ブレーキ ベンチレーテッドディスク
タイヤ 前:275/40ZR20 後:315/35ZR20
問い合わせ先 ポルシェジャパン http://www.porsche.com/japan/jp
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