私的な趣味のクルマ、ということで現状では選択肢が先細りの状態にあるクーペ。だが、乗る人の趣味・趣向を反映させやすいカテゴリーだけに現在も命脈を保つ銘柄は個性派が揃う。今回改めて採り上げるマスタングなどは、その筆頭に挙げられるだろう。
7代目は往年の風情と現代的洗練を兼ね備える
ひと昔前と比較すれば、いまひとつ元気がない現在のクーペ市場。だが、そのスタイリングに代表される趣味性、言い換えるなら良い意味のムダが愉しめるカテゴリーという本来の魅力が衰えたわけではない。特にベテランのクルマ好きなら、クーペが特別な存在であるとの想いはいまだに強いだろう。
たとえば、今回改めて採り上げるマスタング。往年のハリウッド映画に薫陶を受けた世代からすれば、まさにこの銘柄はかっこいいアメリカの象徴だったはず。実際、筆者も『バニシング・イン60』で激走する黄色いマスタングに衝撃を受け、『ブリッド』ではスティーブ・マックイーンが駆るグリーンのそれが映画の中身以上に印象深い存在として心に刻まれている。
そんなマスタング、7代目となる現行型はグローバルカーとしてシリーズ初の右ハンドル版を設定。フォードが世界で最も売れているスポーツカー、と豪語するに相応しい実績も残している。アメリカ車というと、それだけで粗雑な乗り物というレッテルを貼る風潮も依然残っているが現実はさにあらず。堅牢感すらあるボディと適度に引き締まった足回りは、現代のスポーツモデルとして立派に通用する出来映え。動力性能にしても、ベーシックな2.3L 4気筒ですでに過不足ない水準にある。
そして、クーペの見せ場となるスタイリングはご覧の通り。長いノーズとタイトなグラスエリアが織りなす古典的プロポーションは、往年のマッスルカー時代を彷彿とさせる伸びやかさ、力強さすら漂わせる。その一方、実際のボディサイズは扱いやすいミドル級にとどまるとなれば、個性的なクーペの選択として魅力的であることは言わずもがなだろう。
また、2021年モデルでは限定版として伝統のスポーツグレードである「マッハ1」が復活。エンジンは通常の5L V8よりパワーが高められ、シャシーも実戦的に強化。さらに、オプティカル面も初代をイメージさせる特別仕立てとなるだけにエクスクルーシブ性は申し分ない。アメリカ車が輝いていた時代を知る人なら、このマッハ1に限らず現代的に洗練されたマスタングで若かりし頃に思いを馳せる、という愉しみ方も大人の嗜みとしてアリだと思う。
FLC では英国仕様のマッハ1を導入予定
残価設定ローンや24時間ロードサービスなど、日本法人の輸入車ディーラーと変わらないサービス態勢で最新のフォード車を販売しているFLC。導入しているモデルは英国仕様が中心ということで、右ハンドルが選べることも魅力のひとつ。マッハ1についても、350台限定という英国仕様を4台確保済み(ボディカラーはグレーとブラック)とか。
フォード岐阜
住所:岐阜県岐阜市西河渡2-5 電話:058-254-0330
フォード四日市
住所:三重県四日市市日永四丁目2-7 電話:059-346-5322
フォード松阪
住所:三重県松阪市市場庄町1148-1 電話:0598-56-5220
【Specification】フォード マスタング マッハ1
■全長×全幅×全高=4788×1915×1379mm
■ホイールベース=2720mm
■車両重量=1756kg
■エンジン種類/排気量=V8DOHC 32V/5038cc
■最高出力=480ps(353kW)/7000rpm
■最大トルク=571Nm(58.2㎏-m)/4600rpm
■トランスミッション=6速MT
■サスペンション(F:R)=ストラット:インテグラルリンク
■ブレーキ(F:R)=Vディスク:Vディスク
■タイヤサイズ(F:R)=255/40R19:275/40R19
■車両本体価格(税込)=4,290,000円
公式ページ https://www.fordchubu.jp
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