新型コロナ感染第2波が到来した欧州、現在のクルマ移動事情は? 【池ノ内ミドリのジャーマン日記】

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オランダの市場を満喫!?

ご無沙汰しています!すっかりヨーロッパは紅葉の美しい季節になりました。
実は、9月はオランダ・フランス・ドイツ国内を1ヶ月点々とする取材生活を過ごし、少し自宅へ戻った後に、只今3週間のベルギー滞在中でございます。

現在10日間の予定で滞在しているのはフランドル地方にあるゾルダーというサーキットのすぐそば。取材の合間に一度ドイツの自宅へ戻りたかったのですが、往復1400㎞のガソリン代、そして隔離問題なんかを考えると、留まった方がよいかな、という判断になりました。

現在、ヨーロッパ中は新型コロナウイルスの感染者が非常に増え、こちらベルギーは感染リスクが高い国に指定されてしました。48時間以上滞在する者は事前に『Public Health Passenger Locator Form』なるものオンライン記入して提出する必要があるのですが、滞在地(宿泊先)の住所や現住所や電話番号、パスポート番号等の個人情報の他、私のようにクルマで入国する場合はナンバー登録までしなければなりません。提出を怠り、抜き打ち調査に遭ってこの書類をプリントアプトしたものかスマートフォンの記録が不携帯だと罰金も科されてしまいます。また、ドイツへ戻った際には隔離やPCR検査の必要性があります。
国境で何を聞かれるんだろうと、ドキドキしながら自宅を出発し、途中でオランダを超え、ベルギーへの入国には何のチェックもなく無事に通過できて、ちょっと拍子抜けしました。

街の中心地にはどこのバス停からP+R行が出るのかが親切に大きく記されています。

さて、今日は取材の合間のおやすみという事もあり、クルマを40分程走らせてオランダのマーストリヒトの市場へお買い物に行ってきました。

オランダはパーク&ライドシステムが非常に充実しており、マーストリヒト市内にもいくつかあるのですが、高速道路から近い北部にあるP+Rを利用する事にしました。
駐車料金はなんと無料!そして、市内中心部へ向かうバスの往復チケットが2.15ユーロ(約270円)というかなり良心的なお値段。オランダは駐車料金がお安くないので、このシステムは非常に助かります。
マーストリヒト市の電気バスの充電システムが画期的過ぎてビックリ!停留所にパンタグラフのような充電器があり、毎回バス停に停車する度に充電をするようです。ヨーロッパにはトロリーバスはたまに見掛けますが、少し軌道を外れると送電線からパンタグラフが外れたりする場合もありますし、数多くの送電線を引けない場所には、この電気バスの充電システムは非常に便利ですね。私はオランダとイタリアの市場が大好きで、この両国を訪れたら、必ずと言っても過言ではないくらいに市場へ行きます。

一番のお好みは魚介類。ドイツにももちろん売っていますが、非常にお高いのです!
私のお目当ては揚げ立てのフライやオランダ名物のハーリング(ニシン)です! ハーリングは軽く塩漬けされていて発酵しているらしいのですが、限りなくお刺身に近い新鮮さで、生臭さも塩辛さも発酵臭も全くなく、脂がのって超美味なんですよ。今回もハーリング(生玉ねぎのみじん切りと一緒に食べます)とサーディンのフライ(ニンニクソース付き)を買いました。その場でも食べられるのですが、残念ながら小雨が降ってきましたので、宿へ持ち帰っておいしくいただきました。
このハーリング、オランダ人のお友達によると、天井を向いて口を大きく開けて、しっぽを持ってガブっと食べるのが本場流なのだそうですが、そうするとこの一緒についてくる玉ねぎのみじん切りをどう食べるのかな?と思っちゃいます。

市場では他に、宿で食べられるようにバケツ入りミニトマト(500g)が1ユーロ(約125円)や果物等、安くて新鮮なモノをたくさん買ってきました!市場にはさすがオランダ! 様々な種類のチューリップの球根やお花屋さん、洋服や布地屋さん等、ぶらぶら見ているだけでも楽しいのです。お花の国とあり、非常に安いのですが、まだまだ自宅には帰れませんので今回は諦めました。

そして、市場とは関係ありませんが、オランダといえば、このコロッケの自販機が大好きで、これも毎回私がオランダで楽しみにしているモノのひとつです。
自販機と言っても、お店の方が裏でコロッケを揚げて、機械に入れておられるのですが、購入者はひとつ2ユーロ(約250円)を入れると、扉の鍵が開いて商品を取り出せる仕組みです。オランダではコロナとは関係なく、以前からあるのですが、コロナ禍ではお店の方と対面せずに購入できますのでとても良いシステムですね!

マーストリヒト市内の中心に流れるマース川に掛る橋には、一部可動橋になっています。上がっているところを見てみたかったので暫く待っていましたが、あいにくその時間には開きませんでした。

世界中で愛されるミッフィーちゃん、実はオランダ生まれなんですよ。しかも、オランダではミッフィーと言う名前ではなく 「ナインチェ」というんですって!オランダ人のお友達に聞いたところ、うさぎちゃんという意味らしいです。発音がちょっと難しいため、世界の子供がよびやすいように外国では「ミッフィー」と名付けられたそうです。ミッフィーの生まれ故郷はウトレヒトという町なのですが、オランダのどこに行っても、ミッフィーショップはあります。ここのショップのミッフィースクーターがとてもかわいかったです。 買うかどうか最後まで悩んだのが、デルフト焼きのミッフィー!

ところで、陸続きのヨーロッパの国境を自動車で越える時にはどうするの?とよく聞かれるのですが、日本で都道府県をまたぐのと同じような感じなんですよ。EUになるまでは、国境でパスポート検査等がある場合があったのですが、いまはそのままチェックなしで通過できます。(スイスはEU加盟国ではありませんので、スイスとの国境で軽くチェックがあります)

オランダ国内の旧市街の路地は非常に狭く入り組んだところも多いので、街に設置されているごみ箱のごみを回収する用には、このように軽トラ位の小回りの利く小さなクルマはとても便利ですね。

しかし、ドイツの高速道路は速度制限区間もありますが、それが解除されて速度無制限区間がありますが、近隣の国では制限速度の規則は変りますので要注意です。
ベルギーでは120km/hが最高速度、そしてオランダへ入ると午前6時~午後7時までは100㎞/h、それ以外の時間は120や130区間となりますので、標識をキチンと見ておかないといけません。外国で違反をしても、きちんと後に違反切符と罰金の振込用紙等が郵便で送られてきますので、煽られても速度をきっちり守ります。ドイツナンバーのクルマは結構どこの国に行っても煽られるのです!
ベルギーやオランダの高速道路を走ると速度制限が低く、空いている事もあり、愛車の燃費が非常に良いのに驚いています。ドイツでアウトバーンを走ると、一日に2回満タン給油をする事も多々あるもので……(笑)。

この記事を書いた人

池ノ内 ミドリ

武蔵野音楽大学および、オーストリア国立モーツアルテウム音楽院卒業。フリーランスの演奏家を経て、ドイツ国立ミュンヘン大学へ入学。ミュンヘン大学時代にしていた広告代理店でのアルバイトがきっかけでモータースポーツの世界と出会い、異色の転身へ。DTM、ル・マン/スパ/ニュルブルクリンクの欧州三大24hレースを中心に取材・執筆・撮影を行う。趣味は愛車のオープンカーでヨーロッパのアルプスの峠をひたすら走りまくる事。蚤の市散策。

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