ボルクレーシングの新シリーズとして注目を集めるGT090が、ドルトの製作したM850iの性能と、その世界観をきっちりと受け止めてみせた。
飽くなき性能を求めた結果としてのモータースポーツ直系の9本スポーク
レイズはボルクレーシングの牽引役と捉えるTE37シリーズを大切に育て続ける一方で、常に新しいアプローチにも挑んできた。その幅の広さを感じさせるのが、今年登場したボルクレーシングGT090だった。レーシングホイールを筆頭にとにかく性能に特化し、スポーツホイールの理想像を追い求めるボルクレーシングにあって、今作は珍しく9本スポークで挑んできた。
エレガント&スポーツを両立させるコラボ/オートスタイリングショップ・ドルトが製作したM850iには、前後とも21インチのGT090が組み合わされた。随所に装着されるカーボンフィニッシュの3Dデザイン製ボディパーツが、GT090の世界観とマッチする。
この造形を見てピンと来た人はモータースポーツ通だ。レイズがFIA GT3レーシングカーに供給するのが同じ9本スポークである。では、最適なスポーク本数とその造形を研究し続けるレイズにとって、今回のアプローチとは何か。できるだけスポーク本数を多く取って応力を分散させたい。しかし多く取りすぎるとスポーク間の狭角が狭くなり駄肉の面で不利になる。そこで導き出したのが9本だった。これなら1本のスポークに対して反対側に2本のスポークが対向することになって効率がいい。
FIA GT3マシン用レーシングホイールの技術を受け継いだ細身の9本スポークを持つ。各スポークには3つずつ、合計27ものウエイトレスホールが設けられる。また、リムにはA.M.T.技術による切削ロゴが刻まれる。
各スポークは極限まで細く取られ、相応の縦断面で強度を確保しつつ、随所にウエイトレスホールが設けられた。これらの造形は、機能を追求した者だけが醸し出す無骨さを感じさせ、同時にエレガントな雰囲気も内包する。深みのある色味や、レイズの特許技術であるA.M.T.の切削加工が高級感を際立たせることも見逃せない。
だからM850iのように、エレガントな表情ながらリアルスポーツ級の実力を持つ存在には相応しい。一例としてドルトが製作したこのコンプリートカー。3Dデザインのエアロパーツを駆使したスポーティな表情と実性能をGT090が受け止める。このコラボを見るとGT090は、いつまでも“駆けぬける歓び” を忘れない、大人のためのスポーツホイールだと言える。
GT090 BMW 8シリーズ(G15)適合サイズ
F:9J×21+33(P.C.D112)FACE-1 ¥155,000+税
R:10J×21+33(P.C.D112)FACE-1 ¥159,000+税
お問い合わせ
レイズ 06-6787-0019 https://www.rayswheels.co.jp/