アウディのCEOが設立した新プロジェクト「アルテミス」とは?

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最初の目標は2024年に発表する高効率な電気自動車開発に

4月にアウディの新しい最高経営責任者(CEO)に就任したマルクス・ドゥスマン氏は、5月末に新しい車両開発を促進する新部門を設立した。「アルテミス」と名付けられたこのハイテクプロジェクトの責任者には、輝かしい実績を持つモータースポーツのチーフエンジニアであり、現在フォルクスワーゲン・グループで自動運転技術の開発を担当しているアレックス・ヒッツィンガー氏が任命されている。

このプロジェクトでは、アウディのみならずフォルクスワーゲングループ全体が持つリソースやテクノロジーを最大限に活用。今後、フォルクスワーゲングループ全体において将来的に車両を迅速に開発する青写真となることが期待されているという。

ドゥスマンCEOは、アルテミス・プロジェクトについて以下のようにコメント。

「フォルクスワーゲングループの各ブランドは、高度なテクノロジーを蓄積し非常に多くの可能性を秘めています。グループは、2029年までに75の電動化モデルを導入することを計画しており、私たちは持てる力のすべてを遺憾なく発揮する必要があります。課題は、既存プロジェクトの管理/進行を妨げることなく新しいハイテク技術のベンチマークを追加。市場における新しいチャンスを活用することです」

このプロジェクトチームには大きな自由度が与えられ、ハイテク技術の中心組織として機能しているインゴルシュタットの「INCampus」から、米国の西海岸にある研究開発センターに至るまでグループの能力をグローバルに活用。デジタルサービスは、インゴルシュタットに拠点を置くグループの新しい組織、「car.Software.org」から提供。アルテミスは、特定モデルに向けて電気自動車用の新しいテクノロジーや高度な自動運転技術を実現することに注力。最初のタスクは、2024年に導入が予定されている高効率な電気自動車を開発することで、このクリエイティブなチームは車両関連の広範囲なエコシステムも開発。車両の利用フェーズ全体における新しいビジネスモデルを構築することを目指す。

そんなアルテミス・プロジェクトを率いるヒッツィンガー氏は、ドゥスマンCEOの直属となり6月1日付けで責任者に就任した。ヒッツィンガー氏は、これまでフォルクスワーゲン商用車部門の技術開発担当取締役を務め、フォルクスワーゲン・グループにおける自動運転担当の上席副社長を兼任していた人物だ。ドゥスマンCEOはこう続ける。

「私は、アレックス・ヒッツィンガーの革新的な考え方と優れた行動力を高く評価しています。大きな技術的進化を成し遂げるためには、両方の資質が必要です。また、彼の専門知識によって今後達成される成果を、 主要なグループブランドの開発部門に導入して、新製品の開発に役立てたいと思っています。中期的には、彼がレーシングチームで培ってきた素早い開発能力をアルテミスでも発揮して、迅速な開発プロセスの青写真をグループに提供することを期待しています」

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H.Tanaka
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