ビスポーク部門「マリナー」が多彩なカスタマイズプログラムのなかから6つの仕様例を公開
ベントレー・モーターズはこのほど、同社のビスポーク部門「マリナー」が手がけた世界12台の限定モデル「ベントレー・マリナー・バカラル」に設定された多彩なカスタマイズプログラムのなかから、6つの仕様例を公開した。
この特別な2シーター・ベントレーは、すでに決定している12名のオーナーがマリナーとの協力により、ボディカラーや内装の仕上げ、素材などを自分好みの一台に仕立てることが可能だ。このたびの仕様例は、オーナーにそのヒントを提供するものだ。
ベントレーでカラーやトリムの担当責任者を務めるマリア・モルダー氏は次のように述べている。
「私たちが作成した6つの仕様例には独自の個性や目的が与えられていますが、共通しているのはこのレベルのパーソナライズと細部へのディテールのこだわりを反映できるのは、このバカラルだけであるということです」
たとえば、もみ殻を使用して合成的に製造された新開発のボディカラーは、メタリックな質感を一層高め、ハンドメイドされるバカラルのボディフォルムをさらに強調、無数に用意されたエクステリアカラーに適用される。一方、インテリアトリムのステッチやパイピングでは、カスタマーのサインや好みのモチーフといった独自の柄、そして色の組み合わせ、さらに好みのエンボス加工も施せる。
同社では、このマリナー・バカラルで、ビスポークの新境地を切り開いているというわけである。それでは同社が発表した仕様例を見ていこう。
「クラーケンウェル」
クラーケンウェルは、同社の創立初期にブルックランズで参戦したレーシングスピリットを表現したもので、ブリティッシュレーシングのヘリテージによって強調された、肩肘の張らないモダンなスタイルをカプセル化している。ネーミングはロンドンの中心部であるクラーケンウェルに由来しており、この街で最も古い建築物に宿る卓越した創造性が表現されている。
モスグリーンのボディカラーは、ダークグリーンとブラウンのクラシックなコントラストに重点が置かれ、カンブリアグリーンとゴールデンオークのインテリアと組み合わされる。インテリアの素材はチェルトナムツイードと新しいコンセプトであるハニーラーチのベニアのコンビネーションで独特のコントラストが表現されている。
「メンロ」
メンロは、最高の起業家の多くがテクノロジー企業を構える米国カリフォルニア州パロアルトのメンロパークにちなんでネーミング。
まじりけのない大胆なコバルトのボディカラーは、この仕様の雰囲気を大きく特徴付けている。インテリアはベルーガレザーの繊細さをサイバーイエローのアクセントで対比。アンスラサイトのアルカンターラによるモダンなテキスタイルは、ピアノブラックのベニアで補完されている。
「フルトン」
フルトンは、シカゴのダウンタウン、フルトンリバー地区からインスピレーションを得たもの。
ラッカーレッドによる深みのある刺激的なエクステリアは、光のあたり方によって表情を変え、このモデルのデザインエッセンスを効果的に引き出している。インテリアに用いられるのは5000年前のオープンポアリバーウッドで、ベルーガのアクセントレザーとの組み合わせによって、歴史や深みを感じさせる雰囲気を醸し出す。グロスブラックのブライトウェアやアルカンターラのテキスタイルが、この控えめなテーマにプラスされている。
「グリニッジ」
ロンドンのグリニッジ自治区から命名されたこの仕様は、ビスポークテイラーやイギリスのカントリーサイドといった英国のヘリテージステイルと、現代的なミニマリズムの融合がテーマだ。
特注ペイントのニューグレーは、クラシックでありながら進化しているグリニッジの街が表すすべてのものが捉えられている。インテリアはクリケットボールのレザーにグレーツイードを組み合わせており、リバーウッドベニアを組み合わせることで、古き良きものと新しいものの対比を表現。マットブラックのブライトウェアやキャメルのコントラストステッチで、このテーマを締めくくっている。
「ブリッケル」
高層ビルや高級マンション、アートギャラリー、高級ブティックが軒を連ねる金融街、マイアミの「ブリッケル」からネーミング。
ボディカラーは新しいコンセプトによるアトムシルバーで、内外装に強めのアクセントを用いることで極端にアクティブなイメージを打ち出し、この大胆な仕様テーマを表現している。インテリアではオープンポアリバーウッドやピアノブラックベニアが採用され、そこにグレーのツイードが上品で洗練された雰囲気をプラスしている。
「ランドウィック」
このモデルの発表時に公表されたのがこのランドウィック。シドニーの華やかなランドウィック郊外で見られる太陽の光が、この仕様のテイストを象徴している。
ボディカラーのイエローは、このモデルを明るく見せるとともに、スタイリングの個性を強調し、このイエローを用いたフレームによってインテリアにシームレスなつながりをもたらす。エクステアのブライトウェアは、これまでに見たことのないダークブロンズで、精巧でユニークな仕上げを引き立たせている。インテリアに用いるベルーガレザーとグレーツイードのテキスタイルは、フレームのイエローとの絶妙なコントラストを描き、オープンポアリバーウッドとピアノブラックベニアのクラシックな組み合わせが、この仕様のテーマを補完している。
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