ルノーがEV充電プロジェクトを開始

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動的充電システムも含め、7種類の充電システムの実証実験をスタートさせる

欧州でBセグメントの電気自動車(EV)であるゾエの増販を進めるルノーが、充電システムに関するユニークな取り組みを始める。さまざまな実証実験を4年にわたって行なうもので、走りながら充電できる動的誘導充電システムも含まれている。2020年から2023年のスパンで計画されたこの充電プロジェクト「INCIT-EV」は、企業、大学や研究所、自治体、ベンチャー企業など32の団体などと協力して行なわれ、2つの段階に分けて実施される。
第1段階(2020年4月から)では、まずユーザーのニーズ分析や充電インフラ状況の調査と評価を行ない、第2段階(2022年後半から)では7つの充電技術の実証実験を実施。この第2段階がキモといえそうだが、パリでは都市環境下での動的誘導充電、エストニアでは郊外での高電圧充電、オランダでは双方向のスマート充電、ヴェルサイユでは近郊での動的誘導充電、イタリア・トリノでは駐車場での充電ハブ設置、スペインでは空港タクシーレーンでの動的誘導充電などを計画している。またこのプロジェクトは「Horizon2020」から資金提供も受ける。
ルノーは動的誘導充電への関心が高いようだが、一気に販売台数を伸ばしてゾエを超えたテスラへの対抗心もかいま見える。7つの実証実験がスムーズに進めばEV保有のハードルも下がり、普及にも弾みがつく。どんな形で進められていくのか、3年先に始まる第2段階からの動きに注目したい。

ル・ボラン2020年4月号より転載

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田畑修
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2020/03/09 09:00

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