スタディとHKSとがタッグを組んだ新ブランド「HKSTUDIE BMW M3」の足もとをBBS FI-R Evoが支える。チューナー界のキングたちが切磋琢磨して生み出した上質かつスポーティな乗り味は、FI-R Evoによってさらに際立つ。
性能を突き詰めたからこそそこには独特の色気が宿る
いつの時代も我々がBBSの象徴として捉えてきたクロススポークは、決してメッシュパターンと同義ではない。隣り合うスポークを交わらせることで成立するY字状の造形を指し、その集合体がメッシュというイメージとなって我々の脳裏に刻み込まれた。
その集合体を極限まで減らして5つ(2×5)としたのが、今ではモダンBBSの象徴となったRI-DやRI-Aである。その流れを汲みながら、マッチングをさらに絞り込んで、随所に駄肉処理を施し、さらには各スポーク自体にウェイトレスホールまで空けるなど、究極的なデザインを持たせたのがFI-Rだった。
しかし「昨日の完成品は、今日になったら未完成だ」と弛まぬ進化を続けて、今年、いよいよFI-R Evoとして発進した。基本的にはさらに高剛性を持たせる設計としながら、ウェイトレスホールをより多く設けて軽量性能をキープした。BBSジャパンが誇るアルミ鍛造製法を駆使して「剛性と軽量化の最適解を求めた」モデルだという。単に軽量性能だけを訴えるのではなく、最新スポーツカーを受け止める“剛性”が宿る。
そのひとつにG8X系と括られる現行BMW M3/M4用がある。フロント9.5J×19インチ、リア10.5J×20インチというのは純正設定と同じ。タイヤも純正同サイズなのがいかにもBBSらしく、M3/M4を狙い撃ちした専用設定であることの証でもある。見た目の軽やかさだけではなく、フロントは7.9kg、リアは8.7kgと実際に相当軽量に仕上がっている。
今回、BMWチューナーの大御所スタディが、日本最高峰のチューニングパーツメーカーであるHKSと手を組んで新たに立ち上げたBMW M専門ブランド「HKSTUDIE(エッチケーエスタディ)」のG80型M3に、このFI-R Evoが組み合わされた。同ブランドのコンセプトは、日常性をかなぐり捨ててまでハードなチューニングを追い求めるのではなく、ストリートでの乗り味をさらに上質にスポーティ誘う大人っぽいコンプリートカーだ。究極的な性能を宿らせたFI-R Evoだといっても、決してレーシングホイールではない。細部に至るまで高品質が貫かれ、日常のワンシーンではエレガントさを訴えかけるような造形美を持つ。つまりはHKSTUDIEとFI-R Evoは同じ方向性を持っている。
実際、オリジナルの車高調によって躾けた足まわりに対して、FI-R Evoは抜群に似合う。スタイリングの面で親和性が高いのはもちろん、ホイールにより軽やかになったばね下重量に対して、車高や減衰力をきめ細かく調整できるのもいい。タイヤ銘柄を含めて、より快適性を重んじてもいいし、サーキットスペックに振ることも可能だ。その幅の広さを実現するためにも、あらゆる要求性能を難なく受け止め、孤高のオーラを放つBBS FI-R Evoはキーデバイスである。
BBS FI-R Evo
■サイズ/価格
・19インチ×9.5J 280,500円(税込)
・20インチ×9.5J 322,300円(税込)
・20インチ×10.5J 315,700円(税込)
・21インチ×12.0J 378,400円(税込)
■カラー/シトリンゴールド(CG)、マットブラック(MB)、ダイヤモンドシルバー(DS)、ダイヤモンドブラック(DB)
■対応車種/BMW、ポルシェ
問い合わせ先=BBSジャパン TEL03-6402-4090 https://bbs-japan.co.jp
取材協力=HKSTUDIE https://www.hkstudie.com/ エッチ・ケー・エス https://www.hks-power.co.jp/ スタディ https://www.studie.jp/company/