FCバイエルンミュンヘンの選手はアウディのe-tronでスタジアム入り!駐車場には充電施設も完備【池ノ内ミドリのジャーマン日記】

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ドイツ・ブンデスリーガには日本人選手が多数所属!

もう9月に入ったというのに、まだまだ夏日が続くドイツのミュンヘンです。
長年モータースポーツの仕事を生業としていましたが、色々なご縁があってサッカーの世界へもこの8月から足を踏み入れてしまいました(笑)。と申しますのも、F1やMotoGPやWEC/ル・マン、DTMをはじめとするモータースポーツのフォトグラファーの先輩方は、ブンデスリーガはもちろんの事、UEFAチャンピオンズリーグやワールドカップ等のサッカーを撮っておられる方も結構いらっしゃるのです。

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選手や関係者用の駐車場はプレスルームの隣。

長年彼らとモータースポーツのメディアセンターで雑談をしている中で、かれこれ10年近くでしょうか、『ブンデスリーガに日本人選手がいるのだから、キミもサッカーの仕事をしてみたら?』と何度もお誘いを受けておりまして、「私なんてサッカーとは全く関係がないのだからムリだと思うよ」と答え続けていたのですが、日本代表選手の伊藤洋輝選手がシュトゥットゥガルトから我が街ミュンヘンのクラブチーム、FCバイエルンへ移籍してきたではありませんか!!  これはチャンスとばかりに、急遽サッカーの世界へ足を踏み入れる事になったのです。

私はここから撮影。

そんなこんなで、私が地元のFCバイエルンの本拠地であるアリアンツ・アレーナでブンデスリーガのデビューを迎えたのは、対SCフライブルグ戦。SCフライブルグに所属する日本人選手といえば堂安律選手! ですから、伊藤選手対堂安選手を見込んで、私もこの試合への取材希望を出していたのです。残念ながら、伊藤選手はシーズン開幕前の友好試合で怪我を負ってしまい、現在は治療に専念中とあり、そのドリームマッチは叶いませんでした。

メディア用トイレ前。

モータースポーツのレース取材とはちょっと違う様々な手続きにわちゃわちゃしながらも、なんとか試合開始3時間前にはスタジアムへ到着。到着しても色々な事にバタバタ(笑)。事前のメディアインフォーメーションには太字で、試合開始三時間前からメディア関係者は入場可能と記載されていたので、それを守って行ったら……、もうピッチのフォトグラファーポイントにはびっちり場所取りがされていて、希望の場所はムリでした。新人はしゃーないな、という事で、気を取り直して空いているスペースでベストを尽くしましょう!

FCバイエルンミュンヘンのプレスルームの様子。

モータースポーツと同様に、アリアンツ・アレーナのメディアセンターでもお食事や飲み物をご提供頂けました。モータースポーツの場合は、国やサーキットによってその内容はかなりバラバラで、“お水だけ”という所もありますから、お食事を頂けるのは大変ありがたい事です。

私が選んだのはトマトパスタ。

この日は物凄く暑く、メディアセンターに到着するや否や何杯も冷たいお水やジュースを頂きました。異ジャンルから来た事もあり、全てがとても新鮮です。さすが世界トップクラスのクラブチームゆえ、メディアセンターのセキュリティの方やお給仕をしてくださる方々の数も多く、人件費もたっぷりと費やされている事が伺い知れ、色んな部分に関心が向きます。

ハーフタイムにドリンクを飲みに行ったらケーキが用意されていて嬉しかったです。

今日のメニューはトマトソースのパスタとタイカレーから選べます。私はパスタをチョイス。モッツァレッラチーズとパルメジャーノがたっぷり載っていてとてもおいしかったです。パン用にはエシレバターもたっぷり用意されていて、モータースポーツのメディアセンターとの違いに感動(笑)。

せっかくなので選手が試合前にウォームアップをする所から撮影をしようと、急いでお食事を頂いてピッチへ向かいました。バイエルンのスター選手たちももちろん気になりますが、日本人として堂安選手がとても気になりますので、まずはフライブルグ側のピッチへ。あれれ、この日はスタメンに入ってないのか? と思い気や、金髪に染めていた髪で他の選手となかなか見分けがつきませんでした(笑)。ウォームアップをする際のSCフライブルグのユニフォームは背番号が入っていなかったので遠くからの判別は難しいですね。

選手入場から試合開始はあっという間。モータースポーツではスタートグリッドプレゼンテーションの時間が結構長いのでゆっくりと選手の写真を撮る事が出来ますが、サッカーは大急ぎです。ファンとしてアリアンツ・アレーナに観に来ていた時は、そんなに慌てていた覚えはないですが、実際に仕事となるとわちゃわちゃです。早くスケジュールの流れを覚えないといけませんね。新人なので、色んな方のお世話になりっぱなしです。

ところで、アリアンツ・アレーナがあるのはミュンヘン市北部のアウトバーンA9号線とA99号線の交わる大きなジャンクションで、私も日頃運転しながらアレーナが視界に入る場所です。多方面へ向かう路線へのジャンクションでもあり、日中は非常に混雑し、車線も多く事故が起こりやすい場所でもありますので気を遣う箇所でもあります。

周辺の広大な敷地には、市営の地下鉄の駅や、パーク&ライドの巨大立体駐車場、バスターミナル等があり、まさしくミュンヘン市郊外の交通ターミナル的な存在です。サッカーの試合や大型イベントがある際には大混雑ですが、平日はかなりひっそりしていますので、その広大な敷地を利用して、地元ミュンヘン市に本社を置く大型車両の製造販売をするMANが、敷地内の南にあるバスターミナルに今後さらに実用化が拡大される予定のEVの大型トラックやバスの急速充電設備を設置する事を発表して話題となりました。
ここにその急速充電設備を設置するには、交通の要所である事が一番のポイントではあるのですが、アリアンツ・アレーナは6万6千人もの観客が収容できる施設ですから、相当な容量の電力が供給できるように設計されていますので、それをうまく活かそうじゃないか、という事で、EVバスとトラック用の高速充電チャージャーが、2025年にテスト稼働を行い、2025/26年のシーズンにはFCバイエルンへMANから引き渡される予定だそうです。
このアリアンツ・アレーナ周辺のアウトバーンには一日に約1万台の大型トラックが通過する事から、物流には欠かせない交通網のひとつで、将来的にトラックやバスも本格的にEV化がされた時に向けて着々と準備が進められます。30基の急速充電チャージャーが設置される予定で、一日約500台分を充電できるようになるそうです。

堂安選手らSCフライブルグの選手用バス。

ミュンヘン市内のバスの多くが既にEV化されているのですが、その中でも数多くのMANのEVバスが地元ミュンヘン市やその郊外を走行しているのですが、ドイツ国内だけではなくヨーロッパのEVバスのシェアNo.1とのこと。MAN社も地元企業ですから、FCバイエルンと行政とタッグを組む事は素晴らしいですね。FCバイエルンの選手を運ぶバスも、やがてはEVバスへ変更予定なのだそうです。

選手や関係者用の駐車場。

アウディが2002年からFCバイエルンのスポンサーに就任してからは、選手及びチーム関係者の車両提供パートナーでもあり、選手全員の愛車はアウディです。まだ今年の納車の様子は発表されていないようですが、昨年の場合ですと Audi RS e-tron GT/ Audi Q8 e-tron/ Audi Q8 Sportback e-tron / Audi Q4 Sportbackの中から選べるようです。日本代表選手であり、FCバイエルンに所属する伊藤選手はどれをチョイスされたのでしょうね。お子さんがいらっしゃるらしいのでのでSUVタイプでしょうか。

選手やチーム関係者用駐車場には急速充電設備も充実。

アリアンツ・アレーナのメディアセンターの隣が、選手たちの駐車場とチームバスの駐車場なのです。試合後には多くのファンが出待ちをしている中で、私もちょっとだけファンの方々と一緒に待つことに(笑)。メディアセンターの警備の方が、試合後はそちらのご担当だったので、私を見付けて笑っておられました。

選手用の入り口。左はFCバイエルンのバス 右がSCフライブルグのバス。

選手たちの愛車は全てe-tronとあり、充電設備はしっかり充実していました。自走の選手もいれば、ご友人なのかパーソナルマネージャなのか? が運転を代行されている選手、バスでクラブチームまで乗って行ってから帰宅する方等、ホームレースの時の移動手段は様々のようです。

試合後の渋滞中にメルセデスのカモフラージュの開発車両発見。

私にとってのブンデスリーガデビュー戦であるFCバイエルン対SCフライブルグは、2-0で地元バイエルンが勝ち、そして堂安選手の活躍も間近で観る事が出来て満足でした。ただ、巨大駐車場を備えているアリアンツ・アレーナだけあって、帰りの渋滞はかなりのものでした。地元のミュンヘンナンバー以外に近隣の市町村に加えて、遠くからミュンヘンまで試合を観にいらっしゃった方々がおられるんだな、とナンバープレートを見ながら渋滞の列に並んでいました。

選手の愛車はe-toron GTが人気。

自宅からアリアンツ・アレーナは、空いていればクルマで10分程なのですが、帰りのこの大渋滞を考えるとカメラ一式や折り畳み椅子と一脚をなんとかコンパクトに詰めて、涼しくなったらママチャリで行ってみようかな、とも考えてしまいます。

この記事を書いた人

池ノ内 ミドリ

武蔵野音楽大学および、オーストリア国立モーツアルテウム音楽院卒業。フリーランスの演奏家を経て、ドイツ国立ミュンヘン大学へ入学。ミュンヘン大学時代にしていた広告代理店でのアルバイトがきっかけでモータースポーツの世界と出会い、異色の転身へ。DTM、ル・マン/スパ/ニュルブルクリンクの欧州三大24hレースを中心に取材・執筆・撮影を行う。趣味は愛車のオープンカーでヨーロッパのアルプスの峠をひたすら走りまくる事。蚤の市散策。

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