スポーツカー愛好家たち垂涎の、パワフルで彫刻的な数々の名車や小さな展示品を多数展示、不朽の名車の絶え間ない進化がわかる
2024年7月30日(火)、新しい特別展「Beyond Performance. ポルシェ ターボの50年」特別展が開幕した。今後5か月半の間、ポルシェミュージアムでは、スポーツカー愛好家たちが思い浮かべるような、パワフルで彫刻的な数々の車や小さな展示品を、それぞれのセグメントの頂点として紹介する。
ツッフェンハウゼンのターボは、経験と成功、パフォーマンスと日常的な使い勝手の融合を象徴している。すべてのターボは、ポルシェが世界中のレーシングコースで築き上げてきた勝利を体現しており、この特別展は2025年1月12日(日)まで開催される。
ポルシェミュージアムは、勇気を奮い立たせる物語のための空間を提供する。何度でも挑戦し、常識を超えるとはどういうことか。不朽の名車の絶え間ない進化や、実現可能な限界への挑戦など、ターボならではのストーリーを楽しむことができるだろう。
「特別展示では、すべてのモデルラインにわたって、”ターボ・フィーリング”を表現します。ターボルックからターボチャージングに至るまで、幅広いスポーツカーと展示品を使ってターボの成功の秘訣を紹介します」と、キュレーターのアイリス・ヘイカー氏は語る。ポルシェミュージアムを訪れたファンが、”ターボといえばポルシェ”と納得してくれることを期待しているという。
【写真15枚】実現可能な限界への挑戦などターボならではのストーリーを
ターボの”原則”を強調する数々の小さな展示物
ポルシェミュージアムの展示運営チームは、来館者にインスピレーションを与え、情報を提供し、驚きに次ぐ驚きを提供する特別なおもてなしを企画した。
「これまでの展覧会では見たことのないようなクルマや小さな展示物をお見せします。テクノロジー・ファンは、ターボ・テクノロジーを視覚化したカットモデルを楽しみにしています」と、担当者は語る。たとえば、来場者は技術的な展示物、図面、写真を収めた長さ13mの展示ケースに感嘆することができるという。
その中には、各種ターボチャージャー、バイパスバルブ、チャージ・エア・クーラー、Kジェトロニックなどが含まれている。また、開発、テクノロジー、インテリア/エクステリアに関する映像やデジタル解説を大型タッチスクリーンで見ることもできる。
ポルシェミュージアムでは、1973年の「IAAフランクフルトモーターショー」で展示された「ポルシェ911ターボ」のオリジナル仕様書、930世代「ポルシェクーペ」の技術図面、アクティブエアロダイナミクスを搭載した991世代「ポルシェ911」のスポイラー、1970年代初期のデザインモデルなども展示されている。
先駆者とワンオフカー
8月末時点の最初の車両変更の後、来場者を待っている最初の1台は、特別なワンオフモデルだ。初代911ターボは、ルイーズ・ピエヒの70歳の誕生日にプレゼントされたもの。1974年8月29日、フェリー・ポルシェの妹は、ナローボディに2.7Lエンジンを搭載したワンオフカーを贈られた
191kW(260PS)のスポーツカーの背面には「ターボ」ではなく「カレラ」の文字があり、その後の量産車と区別されていた。このスポーツカーは、ポルシェが25周年を記念して製作した911カレラ2.7の特別なボディを最も美しい形で備えていた。贅沢なリアウィングと、グローブボックスのイニシャル「LP」と「Turbo-Porsche No.1, Stuttgart-Zuffenhausen, 29 Aug. 1974」のバッジである。
特別展示のもう1台のワンオフカーは、シルバーのツートーン仕上げの992世代911ターボ。2020年の911ターボS「デュエット」は、ポルシェと航空機メーカーのエンブラエルとのコラボレーションから生まれた。当時、フェノム300Eビジネスジェットを選んだ人は、お揃いのカスタマイズされた911ターボSを購入することができたという。
経験と成功からの教訓
プロローグとエピローグの間にあるターボナイトのカラーは、特別展を貫く共通項であり、特別な雰囲気を醸し出している。「ターボの原理」「ターボを超えて」「モータースポーツ」など、さまざまなテーマで構成されている。
エピローグでは、遺産と未来が並置されている。ここでは、フェリー・ポルシェが所有していた1976年製のポルシェ911と、オークグリーンメタリックの911ターボ・レゴ・ビッグブリックのアニバーサリーカーが向かい合っている。
この2台のスポーツカーは、ポルシェのDNAを守りながら、ドライビングダイナミクス、快適性、進歩がどのように見えるかを示している。
ティナとターボの秘密のデジタル学習アドベンチャー
子どもたちにもターボの世界を知ってもらうため、特別展示のために初めて年齢に応じたデジタル学習アドベンチャーが開発されたという。マルチメディアガイドを使って、ポルシェ4Kidsのマスコットであるティナ・ターボが子どもたちを案内する。
レーシングエンジニアのティナは、ターボという名前の由来や、ポルシェミュージアムがターボ誕生50周年を祝う理由を尋ねる子どもからの手紙を受け取った。子どもたちは、ターボにまつわるさまざまな情報を探し、発見することができる。
その過程で、珍しいターボ車に出会い、ティナ、子どもたち、そしてポルシェ・ターボの共通点を見つけることもできる。マルチメディアガイドは入場料に含まれており、ミュージアムのホワイエで入手可能。
「ティナとターボの秘密」はドイツ語および7か国語に対応しているという。ポルシェ4キッズエリアには、レゴの911ターボ、サウンドシャワー、インタラクティブなアクティビティも多数用意されている。