自動車メーカー各社がカーボンニュートラルに向けた技術を実証する場としてもフル活用! スーパー耐久の2024シーズンが菅生で開幕

主催者がSTOから新法人のSTMOへ

ENEOSスーパー耐久シリーズ2024の第一戦、SUGOスーパー耐久4時間レースが4月20〜21日に開催された。
昨年までは決勝は3時間だったが、今年から4時間に拡大され、グループ1(21日決勝)とグループ2(20日決勝)で熱いバトルを繰り広げた。クラスは、ST-1、ST-2、ST-3、ST-4、ST-5、ST-Z、ST-X、ST-Qの合計8つ。マシンのパフォーマンスで見れば、最速クラスは今年もST-Xで、中升ROOKIE AMG GT3が優勝した。
また、今年も注目されるのは自動車メーカー各社が量産車の研究開発を目的としたプロトタイプで参戦するST-Qだ。
トヨタが「GR86(カーボンニュートラル燃料)」、「GRヤリス」、「GRスープラ」、マツダがマツダ3(再生ディーゼル燃料)とロードスター(カーボンニュートラル燃料)、そしてホンダがシビックタイプR(カーボンニュートラル燃料)が参加した。
トヨタの水素燃料車やスバルなどは第二戦の富士SUPER TEC24時間レース(5月24-26日)から参戦の予定だ。自動車メーカー各社としては、業界団体である日本自動車工業会が掲げる「カーボンニュートラルに向けた様々な方法」を実証する場としても、スーパー耐久をフル活用する考えだ。そうした中、サプライズ発表があった。
スーパー耐久シリーズの主催者組織が、スーパー耐久機構(STO)から、新法人である一般社団法人 スーパー耐久未来機構(STMO)に事業を継承することになった。
STOの歴史を振り返ると、創設は1991年。市販量産車をベースとした日本発祥、日本最大級の参加型レースとして、プロドライバーとレースをライフスタイルの一部とするアマチュアドライバーが共に協力するモータースポーツとして歩んできた。
新たなSTMOには、トヨタ、マツダ、スバル、ブリヂストン、デンソーなどが参画し、カーボンニュートラルに向けた新エネルギー車の走行と、カーボンニュートラルの出張授業や社会貢献を積極的に行う。その上で草の根モータースポーツの普及、人材育成と地方創生を総括的に推進する。STMOの理事長には、モリゾウ(トヨタ自動車豊田章男会長)が就任する。5月末までに事業継承を完了させ、6月から新体制に切り替える予定だ。

フォト=桃田健史/K.Momota

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