【プロトタイプインプレッション】ニスモチューンならではのバランスの取れた乗り味「日産アリア・ニスモ」

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日産のBEV 第二弾として人気のアリアに、新たにニスモバージョンが加わった。安心して気持ちよく、結果として速いクルマを目指して開発したというその走りは如何に?

スポーティと快適性を高バランスで両立

今年1月の東京オートサロンでお披露目されたアリア・ニスモ。その開発コンセプトは「風格と電撃のクロスオーバー」だという。
エクステリアには「アルテリアマグマ」と名付けられた赤いラインに、専用の前後バンパーなどが装着され、精悍な印象だ。また、フロントのエアカーテンやカナード、サイドのドアフィニッシャー、リアスポイラーなどにより、ダウンフォースを増やすとともに、Cd値を6%、CL値も40%低減することに成功したという。

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エクステリアでは、前後バンパーが専用パーツとされたほか、リアスポイラーも装着。ボディカラーはNISMOオリジナルのステルスグレーのほか、全6色が用意されている。

その他にも、タイヤはミシュランと共同開発したパイロットスポーツEVで、ホイールも20インチのエンケイ「MAT工法」による軽量&高剛性エアロホイールが装着されるなど、スペシャル感溢れる仕様とされている。
一方インテリアでは、ステアリングセンターマークや、コンソールにレッドのアクセントが施されるなど、ニスモらしいアクセントがポイント。マニア垂涎の装備も嬉しいところだ。

パワートレインは最高出力270kW、最大トルク560NmのB6と、320kW&600NmのB9の2種を用意。駆動方式はAWDのみとなる。

もちろんパワートレインもアップグレードされており、B6では最高出力270kW、最大トルク560Nmで出力は20kW向上、B9は320kW&600Nmで、同じく30kWの出力アップを実現。ちなみに駆動方式はAWDのみで、イニシャルの駆動力配分をリア寄りにするなど、標準モデルからセッティングが変更されている。

ステアリングのレッドセンターマークやNISMOメタルエンブレム等が新たに採用されたコクピット。

走り始めてすぐ気づいたのは、加速レスポンスの良さだ。特に中間加速はトルク感がアップし、余裕の走りが味わえる。一方ハンドリングも、専用のチューニングが施されたe-4ORCEとダンパー、若干レートがアップしたスプリングの効果により、ライントレース性も良好。スポーティでありながらも快適で、これぞニスモチューンという仕上がりであった。

足元には20インチのエンケイ「MAT工法」による軽量&高剛性エアロホイールが装着。

また、興味深かったのが専用のEVサウンドである。これはオプションのBOSEシステムを装着し、走行モードを「NISMO」にすると加速時と減速時にフォーミュラEの走行音が楽しめるというもの。こうしたエンターテイメントは他のモデルにも装備されているが、レーシングカーのサウンドが味わえるというのは気分も高揚するというもの。是非とも装着することをお勧めしたい。

ラゲッジスペースは標準状態で466Lの容量が確保されている。

【Specification】日産アリア・ニスモB9 e-4ORCE
■車両本体価格(税込)=9,441,300円
■全長×全幅×全高=4650×1850×1650mm
■ホイールベース=2775mm
■トレッド=前:1585、後:1585mm
■車両重量=2220kg
■モーター形式/種類=AM67/交流同期電動機
■モーター最高出力=435ps(320kW)/5950-11960rpm
■モーター最大トルク=600Nm(61.2kg-m)/0-4392rpm
■バッテリー種類=リチウムイオン電池
■バッテリー容量=91kWh
■一充電航続可能距離(WLTC)=560km
■サスペンション形式=前:ストラット/コイル、後:マルチリンク/コイル
■ブレーキ=前後:Vディスク
■タイヤ(ホイール)=前後:255/45R20(8.5J)
問い合わせ先=日産自動車 TEL0120-315-232

フォト=日産自動車 ルボラン2024年5月号より転載

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