ロータリーの野獣を味わうなら相応しいキットで!1/20名作プラモ「初代サバンナ」を中期型GTに改造・第1回【CARSMEETモデルカー倶楽部】

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ワルの匂いがぷんと漂う”バンナ”

このカーボンニュートラル時代にあって、またも復活を遂げた、マツダのロータリーエンジン。ハイブリッドにおける発電用エンジンというのがその役割であって、やはり時代の流れというものを感じざるをえないとはいうものの、ロータリーなお健在なりというのは、やはり喜ばしいことである。

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ロータリーエンジンの名車といえば、現代ならRX-8、もっと前であればFCやFDのRX-7やユーノス・コスモ、HBコスモ/ルーチェ、あるいはSA型サバンナRX-7やコスモAPなど、様々に思い浮かぶところである。元祖であるコスモスポーツや、ファミリアやルーチェのロータリークーペといった1960年代の名車も、今なおスタイリッシュであり、マニアの羨望を集めているが、何と言っても忘れてはならないモデルとして名を挙げたいのは、実用的な乗用車としては初のロータリー専用車として1971年に登場したサバンナだ。

後のサバンナRX-7に対して、「初代サバンナ」と呼ばれることもあるこのモデルには、4ドア・セダンと2ドア・クーペ、そしてワゴンがあった。ボディはグランドファミリアと共用であったものの、専用のフロントマスクにより全長もちょっと長いボディを持つサバンナには、ロータリーエンジン以外は搭載されていなかった。当初は10A、デビュー1年後に追加されたGTでは12A型エンジンを載せ、アグレッシブなルックスのボディを纏ったこのサバンナは、確かに1970年代を代表する一台だったのである。

レースにおけるスカイラインGT-Rとの闘いや、あるいは街道レーサーとしての迫力ある姿で、当時を知る人の心を今も熱くするサバンナであるが、その人気を反映して、プラモデル化の数も少なくない。現在も容易に入手できる1/24スケールのキットとしては、21世紀に入ってからリリースされたフジミの製品があるが、それより以前は、マルイのものが名作として高い評価を確立していた。童友社から再販されたヤマダのものも、馴染み深いという人は多いだろう。

1970年代ならではのフォーマット、1/20スケール
さて1970年代と言えば、国産カーモデルの主流は、むしろ1/20スケールであった。同スケールでもサバンナはキット化されていて、ナカムラ(のちアリイから発売)のものなども悪くはなかったが、やはり1/20スケールのサバンナといえば、バンダイのキットであろう。バンダイ製サバンナはドア、トランク、ボンネットが全て開閉可能、エンジンも誤魔化しなく再現された、フルディテールモデルである。同社1/20スケール・キットとしてはかなり後の時期になっても再販が行なわれていただけに、このキットもまた、目にした覚えのある方は少なくないはずである。

当サイトでは、このバンダイ製サバンナのキットを制作する過程を、今回から追ってみることとしたい――しかも、ただ作るのでは面白くないということで、キットでは前期型が再現されているところ、作例は中期型に改造してみよう、というのである。またこれに伴い、グレードもGSⅡからGTへと変更。何回で完成ということになるかはまだ確定していないが、まずはご期待くださいといったところだ。

作例制作・写真:坂中善之

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