一体成型のダイキャストボディで素朴な作りも魅力
今回は、英国ディンキーNo.232 アルファ・ロメオレーシングカー(F1) のご紹介です。資料によると1951年から1964年まで製造されたミニカーです。モチーフとなった実車は、F1、アルフェッタティーポ158から進化したティーポ159がベースと思われます。
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このマシンは、第二次世界大戦前の1937~38年に当時アルファ・ロメオのセミワークス・レーシング・チームをマネージメントしていたエンツォ・フェラーリの要請にて製作されることとなったF1で、エンジンはアルファ・ロメオ工場製、シャシーはスクーデリア・フェラーリの工場にて組み立てられた直列8気筒、DOHC 1.5lスーパーチャージャー付きエンジンで、アルファ・コルセからエントリーされたマシンでした。
このティーポ158は、第二次世界大戦の戦火を逃れた後、アップデートされた158/47を、1950年に更に進化させたティーポ159に進化しました。このマシンは、1947年から1951年まで大活躍した歴史上に残る名車でした。特に1951年にレーシングドライバー、ファン・マヌエル・ファンジオが年間8戦中4勝をマークし、初の世界タイトルをもたらしたF1マシンとしても有名です。
ミニカーは、当初品番No.23-Fとして登場し、途中から、No.232に改番されました。1960年以降の後期型のミニカーは、ホイールが凸型のダイキャスト製からプラスチック製のプレーンな形状に履き変えられました。このミニカーは、1950年代初頭のミニカーであるため、ドライバー、ステアリングまで一体成型のダイキャストボディで、ブリキ製シャシーでスプリングサスペンションも装着されていないとても素朴な作りのミニカーです。
今回ご紹介するミニカーの内、ゼッケンの無い個体は、昔、ボディの上部半分の塗装が全て剥げていて、タイヤも失われていたジャンクの状態で譲り受け、その後ボディの剥げた部分を筆塗りし、同時代の英国ディンキー製の大型トラック用グレーホイールを履かせて補修したミニカーです。
ですから、オリジナルにある後部のゼッケンが表現されていません。また、製造から優に約50年以上昔のミニカーのため、赤いボディカラーも色褪せてピンク色に近く、履き替えた古いタイヤもひび割れしていますが、逆にそれらの遣れた部分の雰囲気がとても気に入っています。
このミニカーは、決してミントボックスの極上コンディションのミニカーのような価値は有りませんが、今回ご紹介するような、自分で補修した自然に遣れた肩の力を抜いて気軽に観賞できるミニカーに私は昔から魅了され続けています。
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