2Lロイヤルサルーンでもスーチャー付きはより豪華
フジミの1/24プラモデル、130系クラウン2000ロイヤルサルーンを作っていこうという連載であるが、6回目となる今回はいよいよ最終段階の組み立てである。
タイトルの画像でお分かりのように無事クラウンは完成したのであるが、完成状態をじっくりご覧いただきその制作を最初から振り返るのは次回・最終回でのこととして、今回は最終組み立ての工程を写真と各キャプションでご紹介するととともに、前回から引き続き2Lロイヤルサルーンの装備面の詳細を述べていくこととしよう。
まずエンジン以外の機構面についてだが、ロイヤルサルーンGでは電子制御エアサスペンションが標準装備となり、これにはTEMSとオートレベラーが含まれる。TEMSとは、走行状況に応じてショックアブソーバーの減衰力をコンピューターが制御するというもので、ノーマルとスポーツのふたつの走行モードを選択できる。オートレベラーは乗員やトランク内荷物の重量による車高変化をセンサーが検出、これに応じて車高を一定に保持するというもの。
ロイヤルサルーンの場合は、3L、2L(スーパーチャージャー)ともにエアサスの装備はないが、TEMSとオートレベラーはオプションで設定されていた。また、ロイヤルサルーンGでは4輪ESCが標準で備わるが、これも3Lおよび2L(スーパーチャージャー)のロイヤルサルーンではオプションとなる。このESCとは、現在で言うところの横滑り防止装置ではなく、ABSのことだ。ESC=Electric Skid Controlであるが、現在ではトヨタもABSの呼称を使用している。
次に、アクセサリー的意味での装備面について述べていくと、まず全車標準装備として次のようなものが挙げられる。タイマー付き熱線式リアウィンドウデフォッガー、電磁式トランクオープナー、フューエルリッドオープナー、リアアッシュトレイ、各種警告灯(ランプ断線、半ドア、燃料残量)、グローブボックスランプ、無段階調整機構付間欠ワイパー、リアウィンドウアンテナ、ラゲージルームランプ、防眩インナーミラー、フロント合わせガラス、等々(スタンダードには装備されないものもいくつかあり)。
エアコンやオプション設定にも微妙な差が
シートのバリエーションなどは前回述べたところなので、インテリアについてはそれ以外を見ていこう。ロイヤルサルーンGでは、ダッシュボードにフルカラーCRTディスプレイを組み込んだエレクトロマルチビジョン装着車が設定されていたが、これをロイヤルサルーンで選ぶことはできなかった。このマルチビジョンは、テレビ放送を見ることができるほか、車両情報を確認したり、CD-ROMによって地図や道路情報などを表示させたりできるというものであった。
ロイヤルサルーンのオーディオはAM/FMマルチ電子チューナーラジオ(交通情報対応)とフルロジックコントロールカセットデッキが6スピーカー(スーパーウーハー)との組み合わせで標準であったが、ポジションコントロールなどを含むロイヤルサウンドシステム(Cタイプ)をオプションで選ぶことができた。CタイプというのはCDプレーヤー付きのことで、Bタイプがリアカセットデッキ付き、Dタイプがその両方付きとなる。このロイヤルサウンドシステムCタイプは、ロイヤルサルーンGエレクトロマルチビジョン装着車に装備されるのと同じものだ。
空調については、ロイヤルサルーンGではマイコンオートエアコン(デュアル)が標準であるのに対し、スーパーチャージャー付き(1G-GZE搭載車)ロイヤルサルーンでは通常のオートエアコン(デュアル)が装備される。オートエアピュリファイヤー(空気清浄機)は1G-GZE搭載のロイヤルサルーンにも標準装備となっていた(1G-GEのロイヤルサルーンではオプション)。
パワーウィンドウと大型ヘッダトリムは、グレードにかかわらずハードトップでは全車標準装備。電磁式ドアロックやイルミネーテッドエントリー、グローブボックス内蔵バニティミラーも同様だが、その機能にはグレードによって若干の差異がつけられている。クールボックスなどというものも用意されており、これはスーパーチャージャー付きロイヤルサルーン以上で標準装備、その他ではオプションであった。
さらに付け加えると、パッケージオプションとして、3Lおよび2Lのロイヤルサルーンには、Sタイプパッケージというものが用意されていた。これは、フロントスポイラーや専用ハーダーサスペンションなどを含む、その名の通りスポーティなパッケージである。これも1G-GEのロイヤルサルーンではチョイス不可能な設定となっており、以上見てきたように、1G-GZE車と1G-GE車とで、同じ2Lロイヤルサルーンでも装備に微妙な優劣がつけられていたのである。
今回の解説も前回同様、デビュー当初の設定について述べたものなので、その点はお含み置きいただきたい。次回は、ついに完成した状態をじっくりとご覧いただくこととしよう。