エレガント&スポーティなハイエンドスポーツクーペ
メルセデス・ベンツのCクラスとEクラスそれぞれにラインナップされていた2ドアクーペが統合され、「CLE」として新たに登場する。わずかな時間ではあったが、幸運にもプロトタイプの同乗試乗が許された。その取材で得られた第一印象をお届けしよう。
このCLEの公開に先立って、プロトタイプの試乗をするチャンスが与えられた。ボディ前後にカムフラージュが施された試乗車には3L直列6気筒エンジンが搭載されており、この時点ではモデル名はまだ正式に発表されていなかったが、トップモデルのCLE 450で最高出力は381psと最大トルク500Nmを発生するモデルであった。
フロントおよびリアには厳重なカムフラージュが施されているが、2本のパワードームを持つボンネットを持つことは確認できた。
メルセデス・ベンツはこれまでCクラスとEクラスに2ドアクーペをそれぞれラインナップさせていたが、この2機種が整理統合されCLEとなった。MRA-Ⅱ(第二世代のメルセデス後輪駆動アーキテクチャー)に構築されるボディのサイズは全長4.85m、全幅1.86m、高さ1.43m、ホイールベース2.87m、そしてトランク容量は420LでちょうどCクラスとEクラスの中間に収まっていることとなる。
エスコートしてくれたのは担当エンジニアのクリストフ・キューナー氏で開発コンセプトは「スポーティエグゼクティブ」と説明する。確かに低いルーフのボディはSUVに慣れてしまった今では乗り込むのに一層低く身体を折り曲げなければならない。
さらに新たに専用開発されたスポーツタイプのシートクッションは固めで、身体をピッタリと支えてくれるが、着座位置は明らかにCやEクラスよりも低い。しかしオプションのパノラミックルーフのお陰でキャビンは明るく広々しているが、リアシートは明らかに子供向けだ。
4WD、4WS、さらにアダプティブシャシーコントロールも
スロットルを踏み込むと直ぐに力強いダッシュ力で背中を押される。テスト車には4WD、4WSに加えてアダプティブシャシーコントロールも装備され、ハイエンドスポーツクーペに相応しいエレガントでスポーティな挙動をみせてくれた。
ヨーロッパにおけるCLEクーペの発売は11月予定で、オープントップのカブリオレは来春になることが予想される。搭載予定のパワーユニットは2L 4気筒から6気筒まで、出力は211psからトップモデルCLE 450の381psが用意される。もちろん48VのMHEVが搭載され、トランスミッションはすべて9Gオートマチック、4WD、そして4WSも用意されるはずである。
価格はまだ発表されていないがドイツでの価格はエントリーモデルのCLE 200が19%の付加価値税込みでおよそ6万ユーロ(約935万円)と予想されている。
久しぶりのICE搭載のニューモデルはどこか新鮮で楽しく、間もなく開催される量産タイプでの試乗が楽しみである。
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