ニュル24時間2023出場車のなんと5割以上が装着! KWサスペンションが導き出す勝利の方程式とは!?

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131台中70台がKWで参戦

今年で51回目を迎えたADACトタルエナジーズ24時間レース(通称:ニュル24時間)は、例年にも増して激戦が繰り広げられた。 131台が参加して完走は88台。総合優勝を手にしたのはSP9プロクラスを走った30号車フリカデッリ・レーシングのフェラーリ296GT3だった。

フェラーリ296GT3は今季にデビューした完全なるニューマシン。30号車フリカデッリ・レーシングが優勝に輝いた。バンクによりボディにダメージを受けたものの、神業的なピックワークで復活を遂げた上での勝利だった。

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フェラーリにとってニュル24時間の初優勝であり、同時に21年ぶりにドイツ車以外の総合優勝でもあった。そこには歴代の最多周回数(162周)という記録までついてきた。このフェラーリの勝利に対して敢闘を讃えたい。

いや、称賛したいのは他のどのチームも同じだ。2位に輝いた98号車ローヴェ・レーシングBMWM4 GT3とのタイム差はわずか26秒911。24時間という長丁場であることを考えると僅差であり、より俯瞰すれば5位までが同一ラップにいる。いかにレベルの高い24時間“スプリントレース”であるかを如実に示す結果だと思う。トップカテゴリーに相当するSP9勢以外のクラスでも、激戦が繰り広げられた。

今年は参戦車両131台中、70台と半数以上がKWで闘った。ワークス、プライベーター問わず、その走りを足もとから支える証である。

そうした闘いを支えるのは、プロ、アマチュア問わずレーシングチームやドライバーであり、勝てるマシンをつくる自動車メーカーやビルダーであることに間違いはない。また、これらの活動を根底で支えているのは、速く強いマシンをつくるに欠かせない、パーツサプライヤーでもある。

勝つためのサスペンション

そんなパーツの視点で見ていくと、ニュル24時間はパーツサプライヤーの闘いでもある。そうした中で、いつも縁の下の力持ちのごとく勝利を支えてきたのがKWオートモーティブ(KWサスペンション)だった。その象徴的存在にしてパートナーシップを結ぶマンタイ・レーシング(911号車ポルシェ911GT3 R)は、レースアクシデントに見舞われてリタイヤを余儀なくされてしまった。

マンタイ・レーシングはポルシェAGとの結びつきも強く、なおかつKWオートモーティブと協力しながらマシンを仕立てており、KWにとっても“ 先行開発集団”的な役割を担ってきた。’06年を皮切りとした4連覇を含めて、過去に7回もの総合優勝を果たしている。

しかし今年の参戦車両をみると、131台の中でKW製サスペンションを装着していたのは70台におよぶ。5割を超える装着率である。過去には7割に届くこともあったという。「勝つためのサスペンション」として認められている証だ。特にポルシェとBMWは装着率が高い。

それは自動車メーカーとの密接な関係も含まれる。2位になった98号車ローヴェ・レーシングBMW M4 GT3はKW製サスペンションだ。KWがBMWとのテクニカルパートナーになったことで、M4 GT3には純正時点からKW製5ウェイサスペンション(レーシング6A)が装着される。KWは世界最大規模のサスペンションメーカーとなり、自動車メーカーにも認められていることを象徴するような事例だと思う。メーカービルドのレーシングカー、あるいはスペシャルモデルに対して、多品種少量生産体制でベストアンサーを提供するKWのサスペンションは、世界中で重宝されている。

2023年5月20~21日にかけて第51回目のニュル24時間決勝が開催された。絶対的信頼感があって、何よりも勝つためのサスペンションとして、この世界一過酷な耐久レースで好まれてきたのがKWサスペンションだ。

そのうえでアフターパーツとしてサードパーティが欲するベストアンサーを提供するのもKWだ。ツルシのラインナップで多数のレーシング系サスペンションを用意し、さらにワンオフセッティングも請け負う。といっても決して、マニアックで敷居の高いレース用サスペンションではない。「車高をちょっとだけ落としたい、より快適に走りたい」といったニーズにも応える。ニュル24時間で頂点を極めようとする猛者から、愛車で楽しく走りたいストリーターまで、そのすべてに“ベストアンサー”を提供してくれる。

だからこそなのか、チームの誰もがKW製ステッカーを誇らしく思い、実際にそれらのマシンはどれも皆に愛されていた。ワークスであっても遠い存在ではない。KWはクルマ好き同士の絆を感じさせる、その象徴的存在のようだった。

取材協力=KWオートモーティブジャパン Tel.075-771-7351 http://www.kwsuspensions.jp

フォト=山本佳吾 ルボラン2023年8月号より転載

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