アーチの改修で雰囲気が出てきた、か!?旧グンゼ製ハイテックモデル「ジャガーEタイプ」を地道に作ってみる・第14回

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ボディ形状の修正は廉価版を作る人の参考にも

グンゼ(現GSIクレオス)製ハイテックモデルのジャガーEタイプを作ってみようじゃないのというこの連載、前回はボディ前側の作業を行ったが、今回もその続きをすこしやりつつ、また後ろ側の作業をしてみる。

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前回書いたように、ここから先に進むにはまずバルクヘッド前面の作り込みをしないと……! という状況には変わりないのだが、今回はあえてそこから離れてみることにした。段取りを自分で考えて、それに忠実に作業を進めていく、ということも確かに大事なのだが、一段一段確実に進んでいこうとすると、あまりに細かい作業の積み重ねになって次の段階になかなか進めない、という状況は必ず出てくる。そうした時はそこに執着せず、違う作業に移って気持ちを入れ替えてみるというのも、また大事なのである。

……とは言っても、ボディ後半の作業というのは、以前に中途半端な状態で止めてしまっていた部分だ。後輪ホイールアーチの形状と、リアフェンダーのボリューム感(丸み)のなさは、この連載の第1回でも指摘した問題である。実はこのふたつは別々の問題ではなくお互いに影響し合っている部分ではないか、という考えがあったのだが、これまでのところでは、フェンダーの丸みに手をつけたのみにとどまっていた。そこで今回は、ホイールアーチの形状の方を直してみようという訳である。

前回の画像で説明した、バルクヘッド(のペダルパネル)とフロントフレーム後端のすり合わせ。ペダルパネルはかなり削り込んだおかげで、フレームと合うようになってくれた。しかし、せっかくプラ板を貼ってピシッとさせたラインはガタガタになってしまった……。

キットの後輪ホイールアーチは実車に比べると四角く、また妙に後ろ上がりな形となっている。これはまるでハコスカとかケンメリのようだ(もちろんGT-R以外のノーマルフェンダーの形)。これを後ろを下げるか前を上げるか、どっちで直すかというのは見る人によって意見が違ってくるところではないだろうか。筆者の意見としては……リアフェンダーのボリューム感がキットと実車とで随分違うので、平面形だけでは単純に答えがでないのではないだろうか、というものであった。つまり、これが上に書いた「お互いに影響し合っている」ということである。

タイヤとホイールの組み合わせもここでようやく確認
という訳で、リアフェンダー断面の形を丸っこく直してみた後で見てみると、ホイールアーチそのものが後ろに短いのではないか、という結論に至り、今回はその線で形を修正してみた。その結果が、タイトル画像にした後輪周りの様子ということになるのだが、正直なところ、これで形が出来上がったとも言えない。しかも、削るときに調子に乗りすぎたようで、ホイールアーチを後ろ側に拡げすぎてしまったような気がする。これは再び、プラ板を貼ってすこし元に戻す、というようなことも必要になってくるかもしれない。

ところで、ホイールアーチの形を直そうということになると、タイヤの径を適正なものにしなければ、アーチの形や大きさが確認できない。グンゼのEタイプはタイヤもホイールも小さいので、これをそのまま使う訳にはいかないのである。ではどうするか、となると考えもので、エレールのEタイプからタイヤを流用するというのもひとつの手だが、ご存じの方もいるだろう、エレールのタイヤは溶けるという問題がある。

そこで筆者は以前から、タミヤのメルセデス300SLのものに目を付けていた。使おうとしているPLUSALFA製のホイールとも組み合わせの問題はないようだ。グンゼのEタイプは妙にボディがうすらデカい感じがあるのだが、これはおそらくタイヤやホイールアーチが小さいせいではないかと思う。手元の300SLは別にジャンクキットではないので、これのためにキットを潰してしまうのも勿体ないのだが、これは以前に見たドラッグレーサーが異常に格好良かったので、ドラッグ仕様に改造するということにしておこう。

作例制作・写真・文章:秦 正史

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