結局はタイヤホイールがそのすべてをつかさどる
やはり、クルマのキモはタイヤ&ホイールに始まり、タイヤ&ホイールに終わるといっても過言ではない。動力にまつわる自動車メカニズムの数々は、最終的にはタイヤの能力を100%発揮することを目指している。いかに強力なパワーユニットを搭載していても、タイヤが役不足では欲する性能を得られない。安全性を踏まえてもタイヤ選びは最重要である。
スチール、アルミ合金が一般的だったアルミホイールにおいて、昨今、注目される新素材がカーボンだ。アフターパーツでは10年以上前から実用化されるが、アルピーヌA110Rでは、純正ホイールとして100%カーボン製が採用された。
タイヤに欠かせないホイールもまた、動力性能に寄与するという意味ではキーデバイスだ。もちろんその奥に潜むブレーキもまた然り。欲する性能を追い求めるために、率先してアフターパーツを取り入れたい気持ちも頷ける。ホイールは多種多様のブランドがひしめく。気軽に交換できるパーツにして、エクステリアのイメージをガラリと変えられることが手伝って、カスタムの第一歩として捉える向きがある。しかし、タイヤ選びと同じで奥が深い。とあるチューナーは「タイヤの知識が乏しければ、サイズ選定を含めてホイールを選ぶことなんてできない」と断言した。
ホイールの隙間から顔を覗かせるブレーキシステムは、それが大型であると見栄えがよくてカッコいい。制動力が高いほどいいと思われがちだが、ブレーキは挙動変化をつかさどるツールだけに、ペダルタッチやコントロール性も重要だ。
もちろんブレーキだって、クリアランスの関係からホイールサイズに影響を受ける。やみくもに選ぶのではなく、すべてを包括して考えたい。だからこそ世の中には数多くのノウハウを持ったチューナーがいる。
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コンフォートタイヤ:運動性能とともに快適性を両立させたコンフォート タイヤ。乗り味がやわらかく、またロードノイズの低減 に注力されたモデルだ。当然ながら運動性能とのト レードオフになる性能だが、技術革新によりあらゆる 狙いを持ったタイヤがひしめく。さらには省燃費性 能に降ったエコタイヤなども一般化した。
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スポーツタイヤ:レーシング用途よりもドライグリップ性能は劣るもの の、街乗りからサーキットまで幅広い範囲で走行可 能で、ウェット路面でも無理なく使える。数あるラジ アルタイヤの中で「どこまでの範囲がスポーツタイ ヤか」というのは各メーカーの見解による。スポーツ カーなどでは純正採用される例も多い。 スチール、アルミ合金が一般的だったアルミホイールにおいて、 昨今、注目される新素材がカーボンだ。アフターパーツでは10 年以上前から実用化されるが、アルピーヌA110Rでは、純正ホ イールとして100%カーボン製が採用された。 ホイールの隙間から顔を覗かせるブレーキシステムは、それが大 型であると見栄えがよくてカッコいい。制動力が高いほどいいと 思われがちだが、ブレーキは挙動変化をつかさどるツールだけに、 ペダルタッチやコントロール性も重要だ。 特集 毎日がスポーツなクルマ
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ハイグリップタイヤ:レーシングカー用の溝がないスリックタイヤのほか、 競技用に開発されたラジアルタイヤの一種であるS (セミレーシング)タイヤがある。さらに公道で使える ハイグリップタイヤも存在する。ドライでのグリップ力 に優れ、剛性感も高いのが特徴だが、そのぶん摩 耗が早く、また価格が高いという面もある。
AFTER PARTS:鍛造ホイール
ホイールの理想像を追い求めて
ホイール素材で一般的なのはアルミ合金だ。大量生産向きで一般的なのは、熱で溶かしたアルミ合金を金型に流し込んで成型する鋳造(キャスト)製法。さらにアルミ合金の塊(ビレット)に高い圧力をかけて成型する鍛造(フォージド)もある。圧力をかけながら同時に成型するデザイン金型鍛造のほか、あらかじめ鍛造したビレットを切削加工する切削鍛造、その双方を取り入れたものもある。また、鋳造で成型した後、リム部を圧延するフローフォーミング製法も定着した。