大人は目元を隠さない!フジミ製プラモ「三代目プレリュード」からアダルトフェイスのinxを作る・前編【モデルカーズ】

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効果も存在感も薄かった派生モデル

1987年に登場した三代目のホンダ・プレリュードは、絶大な人気を誇った先代のコンセプトを忠実になぞりつつ、エンジンを18度も後傾させてまで実現したフェラーリ張りの低ボンネットや、パーキング時にギャラリー・アピールが最大になる機械式4WSといった、あまりにも判りやすいチャームポイントを武器に、当時の国内スペシャルティカー市場を席巻する人気を獲得した。

【画像49枚】アダルトな存在感のプレリュードinxと、その制作工程を見る!

しかし、1988年に日産シルビアがS13型に切り替わると、その鮮度の高いスタイリングの魅力によって、一気に顧客を奪われてしまう。そこで、1989年秋のマイナーチェンジに際して投入されたバリエーションが、inxである。「大人には、大人の顔がある。」なるキャッチコピーは、標準型よりもアダルトなユーザーへの訴求を狙ったものと思えるが、実際には、北米の一部地域で義務化されたヘッドライト昼間点灯に対応の輸出仕様を、そのまま国内投入したものだった。

その最大の特徴である、固定式の横長ヘッドライトとセンターグリルの意匠は、二代目プレリュードのフロントガーニッシュのグラフィックを、ほぼそのまま踏襲している。リトラクタブルライトを嫌う一部ユーザーには支持されたものの、大きな人気を得ることは無く、「inx」のネーミングも1代限りだったが、続く4代目は北米好みのスタイリングに固定式ヘッドライトが受け継がれたので、inxの系譜が続いたと言えなくもないだろう。

フジミのプレリュードをベースにフロント周りなどを改修!
ここでお目にかけている作例は、フジミ製1/24スケール・プラモデルの三代目プレリュードを改造し、inxとして制作したものだ。キットは三代目の初期型なので、フロントマスクを改造しただけでなく、前後バンパーやサイドモール、それにホイールを後期型のディテールに変更している。その他のディテールも含めた工作の詳細については、工程写真に添えたキャプション、そして追って公開する後編の記事をお読みいただきたい。

作例制作・文章=北澤志朗/フォト=服部佳洋 modelcars vol.248より再構成のうえ転載

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