斜め後方からの佇まいはモーリス・ミニ・トラベラー以外の何物でもない。本文でも述べられているように、サルーンに比べ少しずつ大きく重くなったボディに34psの848ccエンジンの組み合わせはいかにも頼りなく、それは38psの998ccになっても基本的には"必要最低限"のパワーだったろう。クーパー系のパワーを知ってしまったミニ・オーナーであれば、なおさら。逆に言えば、当時の人々は必要以上に欲張らず、自分にとって本当に必要なものの優先順位を、潔くつけていったのだろう。羊の革を被ったオオカミというよりは理性的だが、趣味人の理想を具現化した1台は実に魅力的なファスト・トラベラーなのである。 この記事をシェアする 記事にもどる PHOTO:田中秀宣 TAG : カーマガジンクラシックカーヒストリックカーミニミニトラベラーモーリス ■関連記事 2024年最後の開催! 英「H&Hクラシックス」のオークションに、ワンオーナーで希少価値の高いクラシックカー出品へ 43回目を迎える「ミッレミリア 2025」、戦前の壮大な大会のように”8の字型”コースに決定 「ル・ボランCARSMEET」 公式SNSフォローして最新情報をゲット! Follow @carsmeet_web