これが最強の流面形だ!BEEMAX製プラモ「ST165セリカ」をロードカー仕様に仕立てる・後編【モデルカーズ】

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実車デビューから丁度30年後にようやくのキット化!

初代からラリーでの活躍を見せてきたトヨタ・セリカだが、そのイメージをひときわ強くしたのが、1980年代から1990年代にかけてWRCに参戦したGT-FOURであろう。その最初のモデルは、1986年に四代目セリカ・T160型系の最強モデルとして登場、1988年よりWRCに投入されている。

【画像55枚】サファリ仕様の面影もないGT-FOUR、その制作工程を見る!

T160型系セリカのプラモデルは、当時タミヤがいちはやく製品化したが、GT-FOURデビュー以前のリリースだったためFFのGT-R(ST162)のみで、肝心のGT-FOUR(ST165)は、ロードカーもラリーカーもなぜかキット化されなかった。1/24でST165 GT-FOURを再現するには、サードパーティのレジンやメタルの改造部品に頼るしかないという状況が長く続いていたが、実車デビューからちょうど30年後の2016年になってようやく、マカオのBEEMAXとアオシマのジョイントでラリーカーのキットががリリースされたのである。

BEEMAXでは今のところロードカーへのバリエーション展開はしていないが、幸いタミヤのGT-Rは時おり再販されており、比較的容易に入手できる。そこで、設計の新しいBEEMAXのボディとシャシーにタミヤのインテリアを組み込んで、ロードカーのGT-FOUR(E-ST165-BLMVZ)へと戻したのが、今回の作例である。BEEMAXのボディは1987年夏以降の後期型であり、前期型とはフロントグリルの形状が異なるため、タミヤのボディからグリル周りを移植した。

ラリーカーとしてのディテールを逐一改修!
本来、後期型ではリアコンビランプの意匠も異なるが、ラリーカーはなぜか前期型のままなので、こちらまで移植を行う必要はない。その他、ロードカー特有のディテールとして、ルーフベンチレーターの除去/スライディングルーフ(純正オプション)のスジ彫り追加、フューエルキャップの穴埋め/リッドのスジ彫り、サイドステッカーおよび前後グレードロゴの追加などを行なっている。

シャシーは車高を落としてロードカーのセッティングに戻し、ホイールはタミヤから流用。タイヤは実車では14インチだが、アオシマの16インチがなぜかちょうど良いサイズだ。インテリアはタミヤからそっくり移植、デフロック・スイッチをプラ板で自作した。

BEEMAXは1980~1990年代の穴を埋める車種をどんどんリリースしてくれるが、どうやらロードカーには興味が無いようだ。ロードカー派としてはノーマル戻しのワザを身に付けて、ありがたく迎え撃ちたい、なんて思うのである。

作例制作・文章=北澤志朗/フォト=服部佳洋 modelcars vol.270より再構成のうえ転載

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