伝説のレーシングドライバーの同窓会!? グループCの40年に思いを馳せた、ライプツィヒでの再会

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1982年に始まったグループCの歴史と功績を称える、なんとも豪華なメンバーが集結!

デレック・ベルは現在81歳だが、痩せた英国人が「自分の」ポルシェ956に乗り込むと、相変わらず優雅な姿を見せる。しかし、40年前は単に仕事をこなしているだけのように見えたが、現在ではこう認める。「私たちは夢中で働きましたよ」。”私たち”とは「スーパーカー」ポルシェ956/962をレーシングスピードで走らせた、すべてのレーシングドライバーのことだ。

彼らはライプツィヒを訪れ、歴代ポルシェの中で最も成功を収めたレーシングカーに関する特別な思い出を語り合った。グループCの時代が始まったのは、今から40年前のことだ。

ライプツィヒのポルシェ・エクスペリエンス・センターで、ベルは1982年のル・マン24時間レースの優勝車、シャーシナンバー「956-002」に出会った。また、ニュルブルクリンクとスパの1,000kmレースで優勝したシャーシナンバー「956-005」の956も展示されていた。これらのレーシングカーは、ポルシェミュージアムによってフルレストアされ、1983年当時のカラーリングに戻されている。

さらに、デイトナで予選最速タイムを記録した1984年のIMSA仕様の962と、1987年のスーパーカップで優勝した962 Cもレストアされ、オリジナルの輝きを取り戻していた。その横には、1987年にル・マンを制したゼッケン17の962 Cが並んび、さらにグループCの最年少代表として、1990年のル・マンで4位に入賞したヨーストのカスタマーチームが製作したシャシーナンバー「962-015」の962 Cも展示された。

【写真21枚】素晴らしい実績を挙げてきた、ポルシェの歴史の立役者たち。 

同窓会には、当時のテストエンジニアであるヘルムート・シュミットと、プロジェクトの責任者であり、伝説のマシンの父と称されるノルベルト・ジンガーもビデオで参加。このような専門家やスターの集まりには、彼らと対等に接することができるホストが必要だが、今回は2010年にアウディ、2017年にポルシェでル・マンを制し、世界耐久選手権を2度制したティモ・ベルンハルトが登場した。

「956は、ポルシェの歴史の中で最も成功したレーシングカーで、皆を圧倒しました。そして信じられないような12年間、ウィナーであり続けた」と、その幕開けを宣言した。956は1982年から1985年までル・マンで無敵を誇り、その成功は後継車の962 Cにも継がれ、1986年と1987年にサルテサーキット24時間レースで1位を獲得している。

印象的な成功、勝利の数々
マニュファクチャラーズタイトルとチームタイトルを5回、WECレースでの個人優勝43回、WECドライバーズタイトル5回、ルマン24時間レースでの総合優勝7回(1982〜87年は956と962、94年は962 Dauer Le Mans GT)、IMSAタイトル4回、IMSAレースでの個人優勝52回、デイトナ24時間レースでの優勝5回とまさに素晴らしい実績を挙げたポルシェ。ヨッヘン・マスは、それを端的に表現している。「ノルベルト、ありがとう!」。

PECライプツィヒのFIA公認サーキット(3.7km)は、世界の名だたるサーキットを彷彿とさせるデザインで、主人公たちがレーシングカーで編隊を組んで飛んでいくところから始まる。往時のようなスピードは出ないものの、独特のエンジン音を響かせながらストレートを次々と駆け抜けていくパワフルなレーシングカーに、集まった誰もが鳥肌を立てたという。

このような形で今でもマシンを走らせることができるのは、ポルシェヘリテージ&ミュージアム部門のヒストリックモータースポーツチームとコーディネーターのアルミン・バーガーのおかげである。

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