機械いじり好きが高じて作った、車両のメンテナンスやモディファイがメインのガレージ。【ガレージライフ】

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「ガレージは車両を収めるだけでなく無限の可能性を秘めた創造の空間」と話すオーナーの、仲間も集う”製作所”

大好きな機械いじりが高じ、車両のメンテナンスやモディファイを追求する日々。最初は自身のハーレーが中心だったが、スキルを高め、仲間のモーターサイクルを面倒も見るまでに。母屋に隣接するガレージは、当時乗っていたフルサイズのアメ車を収めるため広めに設計された空間。現在は作業途中のバイクと工作加工機械や工具、パーツなどが並んだ、さながらファクトリーである。

古いものや機械いじりが好きなガレージビルダーの秘密基地
愛知県の東に位置する豊橋市は海・山・川と豊な自然に囲まれた魅力あふれるエリアだ。そんな豊橋では昔からアメリカンなカスタムカー文化が盛んな地域として知られている。ここに紹介するIさんも若い頃から乗り物にこだわりを持ってきた人物のひとり。機械好きが高じ、モーターサイクルのメンテナンスからカスタムまでこなしてしまう趣味人といったところだろうか。

ただしプライベーターだが、プロさながらの仕事っぷりを発揮する筋金入りのガレージビルダーなのである。そんな彼の仕事場を訪ねてみた。

出迎えてくれたのは、フロントヤードのある開放的なアメリカンハウス。北米の典型的なアーリーヴィクトリアンを採用した母屋の左側に佇む三角屋根のガレージは、少し突き出た設計となっており、とりわけ存在感を放っている。それもそのはず、Iさんが家を建てる際に最優先事項に掲げた、思いの詰まった空間なのだ。

【写真22枚】プロさながらの仕事っぷりを発揮する筋金入りのガレージビルダー! 

一歩足を踏み入れると、そこはガレージというよりはファクトリーに近い印象である。なかには、作業途中のバイク2台に加え、1984年式ハーレー・ダヴィッドソンFLHをベースにボバースタイルに姿を変えた自身の愛車が置かれている。剥き出しのコルク材の壁にはパーツや工具などがびっしり埋め尽くされているが、雑然としているようで実はどこに何がある一目でわかる賢い収納術を取り入れている。

コーナーの一角にある天然木のデスクにはボール盤が設置されており、机上では内燃機をはじめとする細かい金属加工までも行っているという。そのほか、エアコンプレッサーやサンドブラスターまでも完備。鈑金塗装以外のほとんどの作業をこなしてしまうというから驚きである。そのきっかけとなったのが前述のショベルFLHだ。20年前に初めて購入した一台で、モディファイやカスタムを繰り返すことでスキルを磨いてきた。

そのうち仲間や知人の車両も手掛けるように。本業のサラリーマンを続けながら、それ以外の限られた時間内で「I輪業」というホビーライフを展開しているのだ。とはいえ責任とプライドを持ってバイクと向き合っており、このガレージでは、そうした揺るぎない志に触れることができる場所なのである。

ガレージは車両を収めるだけでなく無限の可能性を秘めた創造の空間
Iさんの趣味は2輪だけに留まらず、愛車4輪遍歴もアメリカンを貫いてきた。最初にハンドルを握ったのは初代セリカ。マスタングを彷彿とさせるアメリカンな雰囲気が決め手となり購入を決意。その後C-10からインパラへと乗り継いだ時期に新築計画がスタート、輸入住宅を手掛けるセルコホームに依頼した。当初、夢のガレージはインパラを格納するための設計が施されたが、ご覧のとおり作業場へと進化を遂げた。そして現在の愛車はC-10アパッチ。知人のショップでカスタムを施し、カーショーに自作のバイクとともにエントリーするなど人生をより豊かにする趣味道を満喫している。

◆Planning Data
 施 主:Iさん
 家 族:ご夫婦、長女、次女
 所在地:愛知県
 竣 工:2007年
 ガレージ部面積:24平米
 構 造:2×4構造
 外装仕上げ、内装仕上げ:サイディング、OSB合板
 愛 車:1961年式 シボレー・C-10
     1984年式 ハーレー・ダヴィッドソンFLH

◆BUILDER(設計・施工):セルコホーム豊川(株式会社豊栄建設)
豊川市中野川町2-55-2 Phone: 0533-85-4525 https://www.hoeism.co.jp 

photo / Dan KOMATSU(小松 男)  text / Remi KOHARA(小原れみ)

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