夢の木製ガレージは、クルマ好き・バイク好きの理想がすべて具現化された素晴らしいスペース!
もう10年以上前のことだが、知り合いのフェラーリ・オーナー(今回のM邸を紹介してくれた人物)から「群馬というのは”馬が群れる”と書くからか、跳ね馬のエンブレムを持つスポーツカー(フェラーリ)はもちろん、さまざまなクルマやバイクが生息しているんですよ」と教えてもらったことがあった。
その話を聞いたときは、ふーん、なかなかウマイことを言うな、とだけ思ったものだが、その後、榛名や赤城、水上を訪れるうちに、走って楽しい場所がたくさんあり、ステキなガレージもいっぱい存在している群馬は、たしかにクルマ好き、バイク好きの聖地だな、と確信するようになった。
今回お邪魔した”驚愕の夢空間”を造ったMさんも群馬出身の趣味人で、近くに走る場所がいっぱいあるという、なんとも羨ましい理由で、有名観光地にほど近いロケーションのいい場所にガレージを建築したひとだ。毎週末、二輪、四輪の愛車で風光明媚なワインディングロードを走っている。
【写真21枚】夢のようなクルマ&バイクガレージ!
アルファとヤマハの収まるガレージを!
以前、高崎でビルトインガレージのある家に住んでいたことがあり、そのとき、すでにアルファ156、デュエット(アルファロメオ・スパイダー・シリーズ1)、ヤマハFJ1200が手元にあったらしい。「その後2011年の夏から秋にかけてこの場所に引っ越してきて以来、バイクや家を自分でコツコツ仕上げながら楽しんできました」とはMさんのコメントだ。
手先が器用なMさんは愛車をレストアしたり、磨いたりするのが趣味とのことで、2004年に買ったデュエットを約2年かけて仕上げ、ピッカピカのヤマハDT-1(高校1年生のときに乗っていたのと同じ車種だという)は、デュエットよりも先にレストアしたのだという。
「クルマやバイクの修理代や大工さんにお支払いする日当で、ずっと使える工具が買えるんですよ。とにかく自分でやるのが好きなので、この家の外壁も木材保護塗料のキシラデコールを買ってきて、自分で塗りました」と誇らしげに話してくれた。
DIYの余地を残す楽しさ!
Mさんによると、壁の鏡や有孔ボードの設置のみならず、竹を壁に一本一本施工することまで自らの手で行った(!)とのこと。
「とりあえず、素というかベースを造ったり、入手して、それらを自分でコツコツ仕上げていくようにすれば、10年20年という長いスパンで楽しめるんですよ。DIY で来週は何をしようか? と考えるのも楽しいわけです」
とはMさんの名言で、手先が器用でバイタリティがある方は、全体を10とした場合に、愛車に乗るのが4の割合で好き、工作するのが6の割合で好きという配分となるMさん方式の趣味生活を実践してみるといいだろう。
クルマ、バイク好きが集まる空間!
ガレージ内の写真を見れば一目瞭然だが、ここは本当に趣味性(中毒性でも正解)が強い空間で、もう一度拝見したくなって、先日、近くまで行った際にバイク好きの友人(トライアンフのボンネビルがほしいらしい)と再訪してしまったほどだ。その際にも撮影時と同じようにゲストが来ていたが、Mさんの人柄の良さもあってか、このガレージには群馬の趣味人がよく集まっており、プライベート空間でありながらもパブリックスペースのような機能も果たしているといっていい。
筆者はバイクに乗らなくなって20年以上になるが、Mさんたちによる楽しそうなガレージライフを拝見していたら、久しぶりに二輪でのツーリングを楽しみたくなってしまった。M邸はまだまだスペースに余裕がありそうなので、嫁にナイショでバイクを買い、Mさんが構築したガレージをパブリックスペースだと勝手に解釈して、愛車を置かせてもらってもいいのかもしれない……。
まあ、その前に件の友人と共に大型二輪免許を取得しないといけないが……。そんなことまでイメージさせてくれるM邸は、日本屈指のオモチャ箱だ。