ガレージハウスを夢見た21歳の青年が、6年かけて手に入れた念願の”ファクトリー”【ガレージライフ】

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アバルトにハイエースにアグスタ、エイプ、MTB! 少年の頃からの夢を詰め込んだガレージは、これからも進化し続けていく

資金は豊富ではなかった。しかし青年は21歳で計画し、27歳で念願のガレージハウスを手に入れた。夢中になったバイクいじりがそうであったように、お金が貯まれば手を加えていこう。そんな思いで生まれた我が家は、まさに自らの心のキャンバスなのだった。

高校生のとき、一台のバイクを買った。乗り回すだけでは飽き足らず、見よう見まねでエンジンを分解し、バイトで稼いだお金でパーツを購入しては、チューンナップを繰り返した。やがてその対象は車にも広がり、愛車のメンテナンスに明け暮れる日々が続いた。
「でもね、エンジンを下ろしてバラバラにするのはいいのですが、屋根付きのガレージでないと日が落ちるまでに組み上げなくてはならない」
「もっと、思う存分メンテナンスがしたい! という思いが募って、じゃあいっそのことガレージハウスを建てようと。たまたま知り合いが株式会社ザウスで家を建てたタイミングで、相談に出かけたのです。実はまだ21歳でした」とIさんは振り返ってくれた。

建築家に任せつつ将来はDIYも
要望は「食事をしながらガレージが眺められること」。それ以外は基本的にお任せしたそうだ。提案されたプランにも、大きな変更を求めることはなかった。その理由は「建築の素人の私があれこれ注文をつけると、結局素人がつくった家になってしまうから」。
「まだ若いこともあって、予算にも限界がありますから、最初から自分が思い描く理想をすべて叶えることはできないと考えました。こだわりは、またお金が貯まったらあとで自分でつけ加えていけばいい。建築家が手掛ける、構造的にもデザイン的にも”骨格がしっかりしている”住まいなら、そういったDIYによるプチリフォームも素敵に映えるはずですから」

とはいえ普通の人なら意識が向かわず「お任せ」にしてしまうような部分に、逆にIさんはこだわった。たとえばオークのフローリングは、張り合わせ部分に溝ができないタイプをチョイス。ウッドデッキの床をリビングと同じ方向に貼ることで、室内空間をより広く感じさせる工夫も施した。壁に埋め込んだエアコンも、壁を設けない2階フロアやFIX 窓も、「ちょっと神経質なくらいのディテールが好き」というIさんが、建築家の藤原さんと何度も意見を交わし、少しずつ煮詰めていったものだ。

時間をかけて愛着が増す家
打ち合わせのスタートから完成まで2年を要したが、その分だけ満足度はすこぶる高い。
「一般的な住まいの場合、完成したその時が一番きれいで、月日が経つ中で劣化していきますよね。でもこの家はどんどん進化というか、自分好みに変えていくことができると思っています。古材のタイルを貼ったり、壁紙を漆喰に塗り替えたり。キッチンをモールテックスで塗るというのもおもしろいかな。まだまだ表現したいことは山ほどありますよ。そうやって時間を重ねるほど、愛着が増していく我が家にしていけたらなと考えています」

ガレージには高校時代からカスタムしているというホンダエイプ、アバルト595、MVアグスタF3。屋外にはこれまたカスタムされたハイエースが鎮座する。念願の、”食事しながら愛車を眺められる”ガレージハウス。クルマにバイク、ダウンヒルなど、趣味を全開で楽しめる工夫が満載だ。

ガレージオーナー Iさんのコメント:
・お気に入りのポイント
 リビングがとても気に入っています。ウッドデッキからの光を感じながら
 映画を見たり、音楽を聴いたりしているとすごくやすらぎます。
・ちょっと失敗
 メンテナンスのためにガレージをもう1台分広く設計したほうがよかったな、と。
・これからの夢
 どんどんこの家を自分なりに手を加えていきたいです。
 もう一軒、新しく建てるのもありかも(笑)

建築家からのコメント:株式会社フジハラアーキテクツ 藤原誠司さん
Iさんのご要望を叶えてさらに心地いい空間に仕上げるため、私が特にこだわったのがリビングとウッドデッキのつながりです。建ぺい率の関係上、外空間を作らなければなりませんでしたが、リビングと隣り合わせにすることで開放感が生まれます。こうすることで”行き止まり”感がなくなり、ストレスなく暮らすことができます。
また、I邸は外観フォルムもポイントの一つ。外からの視線を遮るとともに、オーバーハングさせた玄関の屋根が個性を放ち、訪れるゲストをやさしく迎え入れてくれるデザインとなっています。

プロデューサーからのコメント:ザウス株式会社 大阪店 原田さん
初めてお会いした際、明確なご要望とその潔さに「この若さで!」と驚いたことを今も覚えています。バイクとクルマいじりの延長に家の建築があり、どれに対しても妥協をすることなく、「ホンモノ」へのこだわりを貫かれる姿勢が7年経った今も続いていることが、今回の取材でもよくわかりました。
この家には「まぁ取りあえずこれでいいか」がありません。「いますべきこと」「あとからできること」の違いを理解し、住みながらご家族に合わせた暮らしを作り上げていく楽しみ方は、私も本当に勉強になっています。

取材協力:ザウス株式会社   https://www.garagehouse-co.com 

 

『ガレージのある家 vol.44』より転載

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