茶畑に囲まれた小高い丘の上にある、こだわりを尽くしたガレージハウス。【ガレージライフ】

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運命的な出会い。クルマのために築き上げた極上のガレージハウス

ふたつのガレージの中間となる部分には、ハーレーダビッドソンが置かれている。総じて入念な雰囲気づくりを感じさせる。写真の背後はエントランススペースとなっている。オーバーヘッドタイプのガレージドアは幅6mの「ワールドガレージドア」製。クルマを外に出せばパーティスペースとしても活用できる広々としたガレージとなっている。

東西に長い静岡県だが、新東名が長い区間で開通して格段にアクセスが向上したことで、利便性も良くなった。今回取材したN邸もそんな静岡県に建てられた物件で、クルマで倉庫へ向かう道中そんなことを考えていたことを覚えている。

名産品である茶畑を抜け、やや小高い丘にN邸はあった。エントランスを中心としてL字型に大きなガレージドアが2枚設置され、立派な佇まいを演出する。田舎の民家の中を通って辿り着いた眼には、かなりエクスクルーシブな印象を持たせるものだ。オーバーヘッドドアが開かれると、中にはジャガー・Eタイプとローバー・ミニが収まっていた。

1971年式だというEタイプはもちろん、ミニにしてもクラシックなスタイリングのクルマであり、それに見合うようなガレージで纏められていることがすぐにわかる。奥にはカウンターバーも作りつけられているほか、大型テレビやダーツなどが設置され、ガレージにいる時間を満喫できる工夫があちらこちらで見て取れる。木造在来工法を基本としているそうだが、開口部で6m、室内は7.2m四方と、かなり広大なスペースに設定されている。これは壁を柱で支えつつ梁を鉄骨としたハイブリッドの手法を用いているからだ。

もう一方のガレージに回ってみると、フェラーリ・カリフォルニアとアウディA8が収まっており、こちらもそれらのクルマに合わせたシンプルモダンなスタイリングとされている。実はNさんは神奈川にお住まいなのだが、奥様の実家があるこの地にガレージハウスを建てた。Nさんにガレージハウスを建てることになった経緯を訊ねてみると、そこには素敵な物語があった。

「もともとはベントレーやランボルギーニなど、新しめのクルマに乗っていたのですが、ある日街中でクルマを走らせていると、とてもスタイルの良いクルマを見つけ、ひとめぼれしてしまったのです。それがジャガーEタイプでした。すぐにそのクルマを追いかけて、信号で止まったところで声を掛けたのです。

いてもたってもいられなくなり、譲ってほしいとお願いしたのですが、その時はEタイプという車名も知らないほど無知でしたから、もちろんオーナーは了承してくれませんでした。しかし連絡先を聞いておき、それから自分も知識を増やして何度もお会いし、半年ほど経過したころ、やっと譲ってもらうことになりました。

そこで元オーナーにガレージはどうなっているかと言われたのです。それから色々とガレージに関しても調べ、『エムズワークス』を知り、お話を伺いに行ったことがそもそもの始まりでした」と話すNさん。家の中を拝見すると、ガレージだけでなく、多数のこだわりが見て取れる。

ふたつのガレージの間には、シミュレーションゴルフルームが設けられていたり、2階には広大なリビング空間も用意されている。この部屋はシミュレーションゴルフのほか、カラオケルームとしても使える。エムズワークスへのオーダーとしてはEタイプを含むクルマ4台分のガレージのほかに、”シミュレーションゴルフ””桜の木があること””広いカウンターキッチンとそこに鉄板台”などがあったそうだが、基本的にはその程度のもので、あとはお任せだったという。

「四の五の細かいことを言うよりも、家造りのプロにお任せした方が良いものが出来上がると思っていたのですジャガー。その結果とても満足したものを作ってもらうことができました」というNさんのガレージライフはこれからもっと広がっていくことだろう。

やや高台に位置するN邸からの眺望を楽しむために、大パノラマを実現する窓を設置、土地を活かした家造りとなっている。また、2階のバルコニーからは、奥様のご実家と行き来することができるように設計したとのこと。オーダーにあった桜の木が置かれているのもポイントだ。高い天井、ゆとりのある間取り、贅沢な空間とされたリビングダイニングは、日々の喧騒を忘れ、ゆっくりとくつろげる時間を過ごすことができる安住の場所だ。

Eタイプが収まるガレージの一角には、バーカウンターが設置されている。シンクや冷蔵庫なども完備する本格的な仕様となっている。お酒が好きだというNさんのために、ガレージ内にもストッカーが設置されている。ワインだけでなく日本酒やウイスキーなどあらゆる酒が家中にストックされている。


天井の高さを上手に表現しているダイニングキッチンまわり。今は1か月に1,2回訪れるという頻度だが、ゆくゆくはこちらをメインとした生活にするそうだ。

text & photo:Dan KOMATSU ガレージのある家 37から転載

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