BMWジャパンは9月7日、東京・お台場の「BMWグループ 東京ベイ」にて、最新世代のピュアEVモデルとなる「iX」をメディアに初披露した。
「iX」は、BMWiブランドの現行ラインアップである「i3」「i4/iX3(国内未発表)」のうち、最上級となるモデルで、2020年に先行予約を開始し、2021年6月には「BMW iXローンチ・エディション」の予約をスタート。2021年第4四半期に正式発売が予定されている。
注目のパワートレインは、前後アクスルに1基ずつモーターを配置したAWDで、最高出力は370KW/500psオーバー、0→100kmhh加速は5秒以内をマークするという。また、。最新世代の高電圧バッテリーの総エネルギー量が100kWh以上のモデルでは、WLTPサイクルで600kmを超える航続距離を実現。新しい充電技術により最大200kWのDC(直流)急速充電に対応し、これにより残量約10%のバッテリーを40分以内で80%まで充電が可能で、10分以内の充電で120km以上の走行距離に匹敵するエネルギーを蓄えることができるとのことだ。
エクステリアは、BMWブランドのラージ・サイズSAVのスタイリングを個性的に再解釈したもので、全長および全幅はX5、全高はX6と同等、ホイールベースは3mに達する堂々たるもの。
フロントエンドはBMWのデザインアイコンとなる大型のキドニーグリルが装備されるが、エンジン搭載モデルほどの冷却効果は必要とされないため、表面はクローズド構造になっておりその代わりにインテリジェンス・パネルとして、カメラやレーダー等の各種センサーを内包。その両サイドには、BMWの量産モデル中、最もスリムなデザインとされたフルLEDヘッドライドが備わる。
サイドからの眺めでは、リヤに向かって徐々に細くなるウインドウ形状と、前傾したCピラーが、ダイナミックなラインの流れを強調。ドア・ハンドルがボディと面一になるよう一体化されているのも特徴のひとつだ。リアのテールライトもBMWの量産モデル中、最もスリムなデザインとされている。ホイールも空力的に最適化されたデザインの20インチを標準装備とし、オプションで21インチと22インチのエア・パフォーマンスホイールも用意された。
ちなみに日本国内の仕様にはユーザーからの要望により、欧州仕様ではボディの各所にあしらわれているブルーのアクセントカラーを廃しているとのことだ。
ボディ構造には同セグメントで初となるアルミニウム・スペース・フレーム・コンセプトを採用。これは高張力鋼、アルミニウム、カーボンファイバー強化プラスチック(CFRP)、高性能熱可塑性プラスチックといった複数の素材を適材低所に組み合わせたマテリアル・ミックスと呼ばれるもので、軽量化に貢献するとともに高いボディ剛性を実現しているという。
一方、現代的な上質感を特徴としているというインテリアは、フラットな形状とされたダッシュボードなど広々とした雰囲気で、運転席と助手席には新開発のヘッドレスト一体型シートを採用。レザーの表面仕上げには天然のオリーブの葉の抽出物、センターコンソール等にはFSC認証を受けた木材やリサイクル・プラスチックなど、環境に配慮した素材を使用している。ステアリングに六角形の形状を採用しているのもユニークだ。
イベント当日は、BMWグループにおけるこれまでのサスティナビリティ活動のほか、今後のBMWiブランドの展開や電動化計画などもプレゼンテーションが行われた。