トップモデルの「R」がVWのSUVとして初採用
フォルクスワーゲン グループ ジャパンは5月12日、スモールサイズSUVの「ティグアン」を4年ぶりにマイナーチェンジし、発売を開始した。価格は4,079,000円~6,849,000円(いずれも税込)で、トップグレードとなる「ティグアンR」の今年後半を予定しているという。
今回の新型「ティグアン」では、エクステリアデザインのブラッシュアップに加え、エンジンを1.4TSIエンジンに代わり新たに1.5TSIエンジンを採用するとともに、トランスミッションを7速DSGとするなど、パワートレインも刷新。また、同一車線内全車速運転支援システム“Travel Assist”やLEDマトリックスヘッドライト“IQ.LIGHT”などの最新の先進運転支援システムを新型「Passat(パサート)」に続き採用し、安全性や快適性を向上させているのがトピックだ。
さらに常時コネクティッドの新世代インフォテイメントシステム“Ready 2 Discover”および“Discover Pro”を採用することで、コネクティビティも強化し、安全性・快適性・利便性の全方位にわたって進化を遂げている。
また、今回のマイナーチェンジによって、フォルクスワーゲンのSUVとして高性能スポーツモデル「ティグアン R」を設定。こちらはスポーティなフロントおよびリヤデザインに加え、専用デザインの21インチアルミホイール、ブルーにペイントされたブレーキキャリパーやクロームのデュアルツインエキゾーストパイプなどの数々の専用アイテムを装備。パワートレインは320psを発生する2.0TSIエンジンを搭載し、新開発の4輪駆動システムを採用するなど、SUVラインナップの新たなフラッグシップとなるモデルだ。
ティグアンは、世界で最も成功しているフォルクスワーゲンのモデルの1つで、2019年には91万1,000台が生産され、ヨーロッパではベストセラーSUVモデルとなっている。2017年に日本に導入した第2世代は、MQBプラットフォームを採用し、スモールSUVながら居住性に優れたゆとりあるパッケージング、渋滞時追従支援システム“Traffic Assist” など充実した先進安全装備、テレマティクス機能を搭載したインフォテイメントシステムなど、最新技術が惜しみなく投入されている。
エクステリアでは、新しいLEDヘッドライトに加え、フロントエンドのデザインを一新。ボンネットは特徴的なラジエターグリルからさらに上に伸び、先代に引き続き力強いデザインが採用されている。全長は先代と比べて15mm伸びて、4,515mmに、一方で全幅1,840mm、全高1,675mm、ホイールベース2,675mmと先代と変わらず、SUVらしいスクエアなボディスタイルから想像されるとおりの広い室内空間を実現している。
パワートレインは、従来の1.4 TSIエンジンに代わり、新たに1.5 TSIエンジンを採用。こちらはアクティブシリンダーマネージメント(気筒休止機能)が搭載されており、走行シーンに応じて瞬時に4気筒から2気筒へ切り替えることで、燃料消費量を抑制する。また高性能モデルの「ティグアンR」には2.0TSIエンジンを採用。最高出力235kW(320ps)のパワーを発生するこのエンジンは、わずか2,100rpmの低回転域から420Nmの強大なトルクを発生し、0-100km加速は4.9秒を記録します。(欧州参考値)。また、全車7速DSGを採用していますが、「ティグア R」のトランスミッションにはより高トルクに対応できるように設計された7速DSGが設定されます。
一方運転支援システムについては、同一車線内全車速運転支援システム“Travel Assist”を全車標準装備。こちらは従来の渋滞時追従支援システム“Traffic Assist”をさらに進化させたシステムで、ドライバーがあらかじめ設定した車速内において、前走車との車間距離及び走行レーンの維持をサポートしてくれるもので、ステアリングホイールに設置されている“Travel Assistボタン”を押すだけで、システムを起動することができ、高速道路などの長距離移動において安全性の向上と疲労の軽減に寄与している。そして、LEDマトリックスヘッドライト“IQ.LIGHT”は、フロントカメラで対向車や先行車を検知し、マトリックスモジュールに搭載されたLEDを個別に制御することで、最適な配光を可能としたシステムで、これにより、安全性を向上させるだけでなく、ダイナミックターンインジケーターと合わさって、右左折時の被視認性向上にも寄与している。
その他、世界的なオーディオブランド“Harman Kardon”(ハーマン カードン)と協力して、専用のプレミアムサウンドシステムを開発しオプション設定。フロントとリヤで合計10のスピーカーで構成されたシステムは、総出力480ワットの16チャンネルデジタルアンプが臨場感あふれるサウンドを実現している。
また、インフォテイメントシステムには常時コネクティッドの新世代インフォテイメントシステムを採用。オンラインサービス“We Connect”と合わせることで、最新の渋滞情報などを入手できることに加え、スマートフォンの専用アプリにて窓の閉め忘れや車両駐車位置などの車両情報を確認することができる。また、車両のドアの解錠・施錠もスマートフォン上で操作することも可能だ。
新型「ティグアン」の日本導入を記念して、特別仕様車「TSI First Edition」を発売。こちらははTSI Eleganceをベースとし、ノワゼット/チタンブラックの2トーンカラーの専用レザーシートとウッドパネルを採用した特別仕様車で、TSI R-Line同様のブラックルーフライニングを採用し、落ち着いたシックな内装とした他、19インチのアルミホイールとアダプティブコントロール“DCC”を標準装備したほか、TSI Eleganceと共通の5色に加え専用色となるジンジャーブラウンメタリックも設定している。
一方高性能スポーツモデルも「ティグアンR」は、フロントおよびリヤバンパー、大径アルミホイールなど数々の専用アイテムを装備し、エンジンもスポーツ仕様の2.0TSIエンジンを採用。さらにモータースポーツの世界からフィードバックされて新たに開発された、“Rパフォーマンストルクベクタリング”というトルクスプリッター付き四輪駆動システムをフォルクスワーゲンのモデルで初採用している。この駆動システムは、前輪と後輪の間だけでなく、後輪の左右のホイール間の駆動力も配分することができ、特にコーナリング時において、高い敏捷性を得ることができるという。
またハンドリングもプログレッシブステアリングを採用したことで、取り回しや駐車時に必要な力が大幅に軽減。そのほか、ドライブモード内にある、「Tiguan R」用に特別に開発された「RACE」モードでは、エンジンサウンドが高まり、トランスミッションやダンパー調整などをよりスポーティな設定に変更することが可能となっている。
ちなみにボディカラーは、新色のナイトシェードブルーメタリックやドルフィングレーメタリック、キングスレッドメタリックなど全8色展開となっている。
<全国希望小売価格(税込)>
新型「Tiguan」:5グレード展開
・TSI Active 1.5 TSI (110kW) / 7DSG 4,079,000円
・TSI Elegance 1.5 TSI (110kW) / 7DSG 4,839,000円
・TSI First Edition(特別仕様車) 1.5 TSI (110kW) / 7DSG 5,249,000円
・TSI R-Line 1.5 TSI (110kW) / 7DSG 5,039,000円
・R 2.0 TSI (235kW) 4MOTION / 7DSG 6,849,000円
公式ページ https://www.volkswagen.co.jp/ja/models/tiguan.html