【国内試乗】「ニッサン・ノート」コンパクトカーの常識を覆すほどの質感の高い仕上がり

相澤隆之
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2021/03/27 12:00

昨年12月に発売が開始された3代目ニッサン・ノートに公道で試乗する機会を得た。進化したe-POWERはテストコースで確認済みだが、街中や高速道路でのドライバビリティはどうなのか? 早速インプレッションをお届けしよう。

ヒットするのは当然ともいえる高い完成度

新型ノートの売れ行きが絶好調だ。発売後1カ月を経過した時点で月間販売目標の2.5倍となる2万台を受注しているという。しかしこれはある意味、自動車メディア業界では想定内ともいえる結果。なぜなら発表前に行なわれた事前説明会では内外装のデザインが、そして発売前のクローズドコースでの試乗会における走りがすこぶる評判が良かったからだ。

全体的に丸みを帯びたスタイルが新鮮なリアビュー。ボディカラーは2色の2トーンを含む、全13色のカラーバリエーションが用意される。

およそ9年ぶりのフルモデルチェンジとなった3代目ノートだが、その見どころのひとつは一新されたエクステリアだ。フロントでは新世代の日産モデルを象徴するVモーショングリルにに加え、それと一体化された薄型のヘッドランプなど、コンパクトカーながらも、ひときわ際立つ存在感を放っている。全体的に丸みを帯びたフォルムも最近のデザイントレンドだ。

モダンでシンプル、高品質になったコクピット。外へと広がるようなインストルメントパネルにセンターディスプレイと一体化したメーターは、電動モデルらしいデザインだ。シートはダーク系の3パターンが用意される。

一方インテリアでは、外に向かって広がるようなインパネに、センターディスプレイと一体化したメーターを装備。電動化モデルらしい先進性が表現されている。また、小型の電制シフトレバーが収まるセンターコンソールには、大型の収納スペースやスマートフォンのワイヤレス充電器などの利便性の高い機能も装備され、同クラスのコンパクトカーとは一線を画す高い品質が与えられている。

電制シフトレバーは小型化され、操作性も向上。メーター内にはモーターとエンジン、回生状況がわかるパワーフローのほか、ドライブモードスイッチを操作すると各モードが表示される。

パワートレインは、今回の3代目でe-POWER、すなわちガソリンエンジンで発電した電力を利用してモーターで走行する、モーター駆動へと一本化。そのモーターも先代に比べ、最高出力を6%向上させ82psに、最大トルクも10%アップの280Nmとなったことで、よりパワフルで気持ちの良い発進加速や、中高速からの追い越しでの力強い加速感を実現している。またインバーターは、第1世代よりも40%小型化されるとともに30%の軽量化を実現しているのも進化したポイントのひとつだ。

パワートレインはガソリンモデルを廃しe-POWERに一本化。最高出力116ps、最大トルク280Nmを発生するモーターに、82ps/103Nmを発生する発電用エンジンを組み合わせる。

最近のモデルでは、運転支援システムをはじめとする先進技術の搭載も購入時の決め手になることが多いが、新型ノートでは、ナビリンク機能付のプロパイロットを初搭載。これは高速道路での同一車線走行時の運転操作をサポートするプロパイロットに、ナビゲーションシステムとの連携機能を加えることで、制限速度の変化に伴う設定速度の切り替えや、コーナーの大きさに応じた減速をシステムが支援し、ドライバーの操作頻度を軽減、安心かつ快適なドライブを実現してくれるものだ。

ラゲッジスペースは、機内持ち込みサイズのスーツケースなら縦に4個積載できる容量を確保。

そんな新型ノート、走り出してすぐ気付くのがボディ剛性の高さだ。がっしりとした甲羅に包まれているような感覚は、これまでのコンパクトカーでは体験できなかったほどのレベル。これには日産初となる1470MPa級の超ハイテン材を使用しているのが効いているのだろう。
市街地の走行では、アクセルを放すだけで減速をコントロールできるワンペダルドライブが便利。「ノーマル」「エコ」「スポーツ」の走行モードが用意されているが、その3つで異なる減速Gが選べ、Bレンジの「エコ」「スポーツ」がもっとも強い減速Gとなる。

日本刀をイメージしたデザインのホイールには、ブリヂストンエコピアが組み合わされる。

一方、高速道路では、高いボディ剛性の効果もあり、直進安定性はすこぶる良好。乗り心地も硬すぎず柔らかすぎずちょうどいい塩梅で、快適に移動が可能だ。ただ気になったのは、路面からの小さな入力はうまくいなしてくれるものの、大きめの入力だとそれなりの突き上げが感じられること。これはリアにトーションビーム式のサスペンションを採用することで
ある程度は致し方ないのかもしれないが……。
とはいえ、走りはもとより、内外装の質感が大いに高められて、極めて完成度が高かった新型ノート。これなら人気を博しているのも当然といえるだろう。

リポート&フォト:相澤隆之(ル・ボランカーズミートweb) ルボラン2021年4月号より転載

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