軽量で持ち運びにも便利なコンパクト双眼鏡。これ一台あれば、スポーツ観戦やコンサート、登山やバードウォッチング……などなど、さまざまな使い勝手でそれぞれの楽しみ方も広がる。“見えないものが見える”極上の感動をアナタにも!
※この記事はル・ボラン2017年3月号からの転載です。掲載商品は現在販売していないものもあります。
ライカ/ウルトラビット8×20
この正月、都内から湘南方面へとクルマを走らせていた時のことだ。それまで順調に流れていたのが戸塚付近でパタリと停まった。
事故渋滞かな、と思った瞬間、なんと対向車線をランナーが走り抜けた。そうか、箱根駅伝か。どうりでさっきから上空をヘリコプターがホバリングしていたわけだ。
急いでグローブボックスから取り出したのが小型の双眼鏡だ。走ってくる選手を早速覗いた。躍動感に溢れたフォームはもちろん、その表情からは息遣いが聞こえてきそう。TV観戦とはまったく違う迫力とスピード感が伝わってきた。疾風のように集団が過ぎ去り、ようやく走り出した車内で、あらためて双眼鏡の面白さを実感した。
これはイレギュラーな使い方だが、じつは双眼鏡とはそういう道具なのかもしれない。もちろんスポーツ観戦やコンサートなど目的が明確な場合もあるけれど、むしろ思いがけないシーンで活躍する。そこには見えなかったものを見る驚きと発見があり、まず持つことで好奇心の可能性が広がるのだ。
チープな双眼鏡でもこれだけ楽しめるだから、本格的なものだったらどれほど面白いやら。そこで興味を持ったのがライカのコンパクト双眼鏡「ウルトラビット8×20」だ。
H型のスタイルは両眼それぞれにふたつのプリズムを組み合わせ、その形状が屋根に見えることからダハ型(ドイツ語で屋根の意)と呼ばれる。ハンディ双眼鏡の標準タイプで、ライカでは1980年代から手がける。
8×20は、8倍の倍率と先端の対物レンズ有効径が20mmであることを示す。これはコンパクトサイズでの明るさや手ブレの限界をバランスさせた最適値になる。さらに中央転輪で左右の視度調整を簡易かつ、確実にロックするウルトラビット独自の機構を装備する。シンプルさと操作性を両立した機能美に加え、手にした時の重厚感は手ブレ を抑え、前後の重量バランスも優れる。まさにカメラに通じるライカの設計思想だ。
そんなライカらしさを実感するのはやはり覗いた瞬間だ。そこに広がるのはまるで裸眼で見ているのと同じような自然な視界であり、明るく、周縁の歪みも感じない。カメラと同様、これがライカの味だろう。考えてみればライカ創業は1849年であり、光学機器は1907年にスタートしたカメラ以上の歴史を誇る。その本領を余すことなく発揮するのが双眼鏡というわけだ。
こんな逸品とドライブしたい。次はどんな感動の瞬間が訪れるのか、楽しみになる。
ウルトラビット8×20
ハンディなサイズながらも、まったく新しい光学設計によってより広い視界や歪曲収差の低減、優れた最短焦距離などの改良点がもたらされ、独自に開発したハイルクスシステムと相まって、画像の明るさとコントラストの著しい向上を実現したコンパクトタイプの双眼鏡。明るくシャープな視界、機能性の高さ、ボディの丈夫さなど、さまざまな点で同クラストップの性能を誇る。本体に窒素ガスを封入することで曇りにくく、水深5mまでの耐水性も実現。自然、文化、スポーツに関わるすべてのレジャー活動のために優れた視界を提供する。高性能な双眼鏡をいつでも持ち歩きたいとお考えの、アクティブな本格派ユーザーにおすすめだ。ブラックバージョンにはラバー外装モデル(BR)、レザー外装モデル(BL)を用意。またシティユースにはカラフルなボディもラインナップ。
●問い合わせ先::ライカサポートセンター/TEL:0120-03-5508 https://jp.leica-camera.com/
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