2020年代半ばまでに30車種を投入。アルティウムバッテリーをフル活用
CO2削減に後ろ向きなトランプ大統領の政策がクローズアップされてきたことで、電動化からは一番遠いように見える米国の自動車産業だが、実際にはそうでもないようだ。最大手のゼネラルモーターズ(GM)は2020年代の半ばまでに30車種の電気自動車(ピュアEV)をグローバル市場に投入し、さらにメインマーケットの米国においてもラインナップの4割を同社独自のアルティウムバッテリー搭載車にすると宣言。EV投入に向けた積極姿勢を強めている。
さらにGMは自動運転車を含むEV開発の投資額を、新型コロナウイルス流行前の200億ドルから270億ドルへと増額。GMCハマーEVとキャデラック・リリックの発売を前倒しし、シボレー、ビュイックはもちろんハイパフォーマンスカーにもEVをラインナップしていく構えだ。そのベースとなるアルティウム・プラットフォームの中核をなすバッテリーも、次世代モデル用はコストを低減させながらもエネルギー密度を2倍にできるとしており、2020年代半ばには実用化できるとしている。
大排気量ピックアップトラックやSUVの人気がまだまだ高い米国において、このGMの方向性がどこまで受け入れられるのか未知数の部分もあるが、バイデン大統領となって米国の政策がCO2削減方向へ転換していけば追い風となる。野心的ともいえるGMのEV推進策が吉と出るのか、2021年以降も目が離せない状況が続くことになりそうだ。
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