メルセデス・ベンツがアストン・マーティンとの提携を強化

田畑修
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メルセデスは出資比率を段階的に20%まで増加。アストンも電動化推進を図る

ダイムラーの乗用車部門であるメルセデス・ベンツと、英国スポーツカーメーカーのアストン・マーティン・ラゴンダの提携強化が発表された。両社は2013年に技術提携を始め、2017年にはメルセデス・ベンツがアストン・マーティンの株式を取得。アストン・マーティンDB11にメルセデスAMG製のエンジンを搭載するなど、提携関係を深めてきた。

今回の提携強化ではメルセデス・ベンツが今後3年間で出資率を現在の2.6%から20%を上限に高めていくことに合意。その結果、メルセデス・ベンツはアストン・マーティンの筆頭株主となり、経営にも関わっていくことになりそうだ。今年4月にはカナダの資産家であるローレンス・ストロール氏がアストン・マーティンの株式16.7%を取得し、会長の座に就いているが、それから半年を経てアストン・マーティンはさらに磐石な出資者を得たことになる。
英国の名門スポーツカーメーカーであるアストン・マーティンは、その歴史とブランド力は誰もが認めるところだが、経営は好調とはいえない状況が続いてきた。中東や欧州の投資企業などが株式を取得し、開発体制を維持してきたが、なかなか株価は上昇しなかった。そこにF1チーム、レーシングポイントのオーナーでもあるストロール氏が名乗り出て、アストン・マーティンを救う形となったが、ここにきてメルセデスが加わることで企業体制は一段と強化される。
ストロール氏によると、就任後の半年間で世界のディーラーの在庫を1400台も削減するなど経営の健全化を図り、財務面も好転。また、アストン初のSUVであるDBXの売れゆきも好調で先行きは明るいとしている。今回の提携強化は財務基盤が安定するだけでなく、メルセデスの持つハイブリッドシステムや電動システムなどをアストン車に採用できるようになり、厳しくなる欧州のCO2規制への対応も進められる。2024/2025年度には売上高20億ポンド(約2700億円)を目標としてニューモデルの投入も図っていくアストン・マーティン。メルセデスの力がどこまで貢献するのか、興味深い。

ルボラン2021年1月号より転載

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