ボッシュのコロナウイルス検査キットが進化

田畑修
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39分で結果が判明。高速道路のサービスエリアや空港での利用も可能に

日本で新型コロナウイルス流行を受けた緊急事態宣言が出る前の今年3月末に、いち早くCOVID‒19に対応するウイルス検査システムを世に出したボッシュが、その機能をさらに進化させたシステムを開発。10月から欧州で使用が始まっている。ボッシュ・ヘルスケア・ソリューションズGmbHがドイツのバイオ企業R‒バイオファーム社の協力を得て完成させた新検査システムは、わずか39分で陽性か陰性かを判定することができ、短時間でより多くの人のPCR検査を行うことができる。

ボッシュが開発に成功した新検疫システムは、わずか39分で検査が可能となる。また、ひとつの検査カートリッジで5人分の検体診断を同時に行うこともできる。

3月に発表された検査システムは、新型コロナウイルス以外の呼吸器病原体も判定できる機能を備えていたが、今回の新検査システムは新型コロナウイルス(SARS‒CoV‒2)のみを対象としており、従来型に対して判定時間を大幅に短縮。従来型の2時間半も画期的だったが、より迅速化が図られたのに加え、ソフトウェアの改良によりさらに判定時間を短縮できる可能性もあるという。また、ボッシュのビバルティック分析装置を活用することにより、ひとつの検査カートリッジで5人分の検体を同時に診断できる機能も持つ。


この新検査システムは欧州の安全基準であるCE認証をクリアし、ドイツ連邦教育研究省(BMBF)の支援も得ている。欧州では高速道路サービスエリアでのドライブスルーPCR検査や、空港でのPCR検査をいち早く実現させているが、簡便で迅速な検査システムの整備は検査員の安全性確保にも貢献すると思われる。
日本ではいまだPCR検査のハードルは高く、一定期間以上の発熱や典型的な症状があらわれないと公的検査は受けられない。さらに自発的な検査を受けるには3万〜5万円程度の費用がかかり、感染を拡げる可能性の高い無症状感染者を割り出すシステムも完備していない。
ボッシュは今年末までに100万回の検査に対応できる量を提供したいと考えており、日本と同じく第2波に見舞われている欧州では迅速な検査システムの拡充が求められている。パンデミックを抑える先進機器が発展途上国を含む全世界にいち早く広まることを祈りたい。

ルボラン2020年12月号より転載

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