ニューヨークに続き世界2番目、アジアで初めて設立されたミーティングポイント
2020年10月29日、東京・六本木にあるミッドタウン東京にほど近い、1本の路地を入った静かな一角に、『THE LOUNGE TOKYO』がオープンした。こちらはアウトモビリ・ランボルギーニがニューヨークに続き世界2番目に、アジアで初めて設立したもので、新たなオーナーとのミーティングポイントとなる。しかも以前、同じような施設を期間限定で展開したことがあったが、それはテストを兼ねていたそうで、今回は常設だ。
ランボルギーニのDNAを意識したというデザインの地下1階、地上3階からなるこの建物は、ワンフロアは車両1台しか入らない広さながら、地下にはサンタアガタ・ボロネーゼの本社以外では世界初となる、ランボルギーニのパーソナライズプログラム『アド・ペルソナム』の専用スタジオが設置され、これまた世界初となるVR技術を駆使した車両のバーチャルカスタマイズ体験ができる設備まで用意されている。
アド・ペルソナムは2006年のパリ・サロンで発表したもので、2016年には本社にスタジオを設立。現在ではカスタマーの約半数、日本市場では世界トップとなる約8割が何らかの形でこのサービスを活用する、ランボルギーニにとって欠かせないものとなった。それを聞けば、日本が世界初となるのも十二分に頷ける。何しろ、イタリアに行かなくても、本社と同様のカスタマイズセレクトができるからだ。
“ラウンジ”を名乗るからには寛げるスペースも用意され、海外風に1階と呼ばれる、日本で言う2階には”家”を意識したというソファーなどがあり、3階はキッチンがあるため、パーティースペースにもなるという。
またこの日、アド・ペルソナムを使用したワンオフのスペシャルモデルが世界初お披露目となった。それが世界的ファッションブランド『Yohji Yamamoto』とのコラボレーションで誕生した『ランボルギーニ・アヴェンタドールS “dressed” by Yohji Yamamoto』だ。
ご覧のとおり独特のペイントが施されたカラーリングは、ランボルギーニのヘッドデザイナー、ミティア・ボルケルト氏が2020年1月にパリ・コレクションで見た同ブランドの秋冬コレクションにインスピレーションを受けたのがきっかけとなったもので、コレクションのテーマとなっていた赤と黒のコントラストが印象的な『PARTISAN』のパターンを内外装に施している。
もちろんこれ1台のみの製作で、まだオーナーは決まっていないようだが、日本国内の幸運なオーナーの手に渡るようだ。
日本は1970年代後半にスーパーカーブームが起き、そこでカウンタックが絶大な人気を誇ったこともあり、”スーパーカー=ランボルギーニ”というイメージは大きく、今も世界有数のランボルギーニ市場となっている。もちろんサンタアガタの本社もそこはわかっており、こうして日本のカスタマーやファンを喜ばせる仕掛けを頻繁に行っている印象だ。今後このラウンジを通じて、果たしてどんな個性的なランボルギーニが生まれるか興味深い。