よく路面の凹凸を吸収
2日目はR115で相馬市へ向かう。この道は初めて通る道だったが、ブラインドコーナーの連続と時折でくわすダンプカーがなかなかスリリングだ。道幅の狭い箇所もあるが、比較的交通量は少ない。松川浦は内海が穏やかで、ちょっと松島にも似た景観が日本的で美しい。
次は6号線を少し北上してからR113を西へと向かい、福島、宮城、山形と県境を越えながら日本海側に移動する。小国あたりは冬季には雪深い地域で、大きな除雪ステーションとか除雪機が散見された。道の舗装具合も荒れ気味だ。
ゴルフEのサスペンションは、最近のドイツ車にはまれなストローク感のある設定で、事実タイヤが4輪で独立して動く感覚があり、良く路面の凹凸を吸収してくれる。ボディは相対的に概ねフラットな姿勢を崩さず、ボディ剛性も強固でバネ下からの突き上げをなんなく受け止める。しかしバンプラバーまでのバハクリアランスはそれほど大きいとはいえず、入力の程度によってはやや煽る。この辺のボトミング的大入力を受け止める洗練性は、まだフランス車のレベルにはないが、苦にせずに走れる走破性は高い。
新発田では油田のポンプを探して写真を撮ろうと思ったが果たせなかった。代わりに佐渡をみはるかす海辺で夕陽を撮って新潟へ。喜多方から給油していなかったが、燃料計の針はまだ半分を残していたからで、山岳部主体といってもいい回して使った区間が多かった割りには消費は少なく、472.7km走って12.6km/Lという好結果を得た。
信頼できるいいクルマ
3日目は間瀬から弥彦山を経由し、巻から北陸道に乗って上越から上信越道を回って帰ってきた。 この頃にはさすがに腰が痛くなってきた。背中を伸ばすとシートの背面と腰の間に隙間が生じるのが原因で、やはり省略されてしまったランバーサポートが惜しまれる。都内に戻って給油してみると、519.6km走って13.3km/Lという良好な燃費を得た。借り出しから返却までの今回の総走行距離は1469.5kmとなるが、GSでの給油区間1441.7kmの総平均燃費は12.2km/Lという立派な成績を残した。
ゴルフEはまだまだ成長する余地を残すものの、大勢の人達に支持されるクルマだけあり、信頼できるいいクルマだったというのが結論である。
燃費集計(距離修正済)
給油地 | 走行距離(km | 給油量(L) | 燃費(km/L) |
喜多方 | 449.4 | 42.0 | 10.7 |
新潟 | 472.7 | 37.5 | 12.6 |
足立 | 519.6 | 39.0 | 13.3 |
計平均 | 1441.7 | 118.5 | 12.2 |
【specifications】
■全長×全幅×全高=4205×1760×1485mm
■ホイールベース=2575mm
■トレッド(前/後)=1540/1515mm
■車両重量=1320kg
■最小回転半径=5.0m
■乗車定員=5名
■エンジン型式/種類=BAG/直4DOHC16V
■内径×行程=76.5×86.9mm
■総排気量=1597cc
■圧縮比=12.0
■最高出力=116ps(85kW)/6000rpm
■最大トルク=15.8kg-m(155Nm)/4000rpm
■燃料タンク容量=55L(プレミアム)
■10・15モード燃費=12.6km/L
■ミッション形式=6速AT(ロックアップ付き)
■変速比=(1)4.148(2)2.370(3)1.555(4)1.154(5)0.859(6)0.685(R)3.393(F)4.315
■サスペンション形式=前ストラット&コイル、後4リンク/コイル
■ブレーキ=前Vディスク/後ディスク
■タイヤ(ホイール)=195/65R15(6J)
■東京標準現金価格=2,404,500円
リポート/笹目二朗 フォト/水野孔男
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