ヒストリックモデルのユーザー注目! ロータスが生産モデルの“出生証明”を発行

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創業者コリン・チャップマンが社用車として愛用していた「ターボ・エスプリ」が承認車両第1号車に

ロータス・カーズはこのほど、同社が生産した車両の来歴を証明するドキュメント発行プログラム「Certificate of Provenance(サーティフィケイト・オブ・プロヴァナンス)」をスタートしたことを発表。その承認車両第1号車として、ロータスの創設者コリン・チャップマンが最後のカンパニーカーとして愛用していた「ターボ・エスプリ」を公開した。

プレゼンテーションボックスに収められて発行されるこの証明書は、オーナー自身で発行の申請ができるだけでなく、家族や友人からの申請にも対応しており、たとえばオーナーへのサプライズプレゼントとして発行することも可能だ。

「For The Drivers」を表示するプレゼンテーションボックスを開けると、中には3種類のドキュメントが入っている。ひとつ目は、その個体の「出生証明書」で、これにはシャシーナンバーやボディカラー、仕様を含む車両スペックが記載されているほか、この当該車両が英国へセルの工場をラインオフし、同社の営業スタッフに引き渡された日付も記されている。

ふたつ目は「生産仕様書」。ロータス・アーカイブに保存されている詳細な車両情報に基づいて作成されるもので、エンジンやトランスミッション、標準装備品、オプションアイテムといった情報が詳細に記載されている。

そして3つ目が、ロータス・カーズのフィル・ポップハムCEOの署名が入ったカスタマーへの「レター」。ロータスのヘリテージモデルを入手・維持していることへの感謝の意が綴られているほか、ロータスの最新情報なども添えられている。

プレゼンテーションボックスには、この3つのドキュメントの収められた黒い封筒に加えて、オーナーの氏名と車両の出生証明書の情報が刻印されたアルミ製のプレートや、レザー製キーリング、そして同社の歴史を語るうえで最も重要な9つのモーターレースの栄冠を刻んだカーボン製ブックマークと4つのバッジ、さらに特製ペンといったコレクターズアイテムが添えられている。

「Certificate of Provenance」プログラムは、世界のロータス・カーズ正規ディーラーで申請が可能。英国での申請費用は170ポンド(約2万4000円)+送料と発表されたが、他の国や地域では価格が異なる場合があるとのこと。

この証明書の発行を受けた第1号車「ターボ・エスプリ」は1981年製。初年度登録は同年8月1日で、ナンバープレートは「UVF 464X」。車両の名義はロータス社で、同社が発行した出生証明書には、創設者コリン・チャップマンが独占的に使用していたことが明記されている。

1982年12月にチャップマンが逝去した後、この個体は1983年7月にロータスから販売され、以来個人所有にて1万1000マイル(約1万7700km)走行。その間、定期的なメンテナンスを受けている。

この個体は、メタリックシルバー・ダイヤモンドにボディがペイントされており、サイドにはレッドのストライプと「turbo esprit」が表示されている。追加されたオプションアイテムのリストには、フルレッドレザーのインテリアやエアコン、ヘッドライナーに組み込まれたパナソニック製オーディオシステムが含まれている。

追加されたのはそれだけではない。チャップマンは快適さや運転の楽しみをさらに向上させるために、いくつかのカスタマイズをオーダーしている。その代表例がエスプリとしては初となるパワーステアリングだ。これに加えて、サスペンションの仕様変更とローダウン、ブレーキの変更、BBS製の鍛造アルミホイールも特別に装備していた。

ちなみに、この個体については歴史的に有名なトピックもある。車両の初登録に先立つ1981年の8月5日、当時英国の首相を務めていたマーガレット・サッチャーがノーフォーク州を訪れた際に、チャップマンは彼女をロータス・カーズのへセル本社に招くことに成功した。そこでチャップマンはサッチャーに最新のロータス・モデルラインアップをアピールすべく、この個体を活用。サッチャーは本社敷地内のテストコースでこのターボ・エスプリをテストドライブした。このときの様子を地元メディアは、「鉄の女ことサッチャー首相が『このクルマでどこかに行きたくなっちゃうわね』と語った」と報じた。

なお、このプログラムのスタートに際して、フィル・ポップハムCEOは次のように述べている。
「ロータス・アーカイブは完全にカタログ化された情報データベースであり、あらゆる時代のあらゆるロータス車に関する豊富な知見に基づく事実をご提供できます。(このプログラムは)世界中のロータス・オーナーにぴったりの贈り物となるでしょう」

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