注目はOLEDを駆使したリヤライト? 「アウディQ5」が本国で大幅アップデート!

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まずは2Lディーゼルのマイルドハイブリッド仕様「Q5 40 TDI」から導入。今後はPHEVを含む複数のパワーユニットが追加される予定

6月29日、アウディはフェイスリフトを受けた新型「アウディQ5」を発表した。新型Q5はメキシコのサンホセ・チアパス工場で生産され、今秋より世界中の市場に導入される予定だ。ドイツ市場における予定販売価格は「Q5 40 TDI」の4万8700ユーロ(約589万円)から。

新型ではより大型のバンパーを採用したことにより、全長が従来型より19mm長い4.86mとなった。1.89mの全幅と1.66mの全高に変更はない。

エクステリアの特徴としてはパワー、堅牢性、安全性を表現した力強い「Q」アイデンティティが挙げられる。エクステリアデザインのアップデートにおいて、アウディのデザイナーは独自のディテールによって、このニューモデルのスタイルと存在感をさらに強化することに成功した。

8角形のシングルフレームグリルは、よりフラットで幅広い形状に変更。高さを増したサイドインテークには、台形をモチーフにしたデザインが用られている。標準装備のLEDヘッドランプ(オプションでマトリクスLEDヘッドランプを設定)の上部には新しいライトシグネチャーを備えたデイタイムランニングライトが組み込まれている。

サイドビューでは、デザインが見直されたシルインサートにより、最低地上高が上がり、視覚的により軽快な印象をもたらす。リヤエンドのハイライトは、左右のライトクラスターを繋ぐ新しいトリムエレメントと、水平フィンを備えた新しいディフューザーインサートだ。

標準仕様に加えて、2種類のデザインラインがオプション設定された点も特色。「アドバンストライン」には、シングルフレームのクローム仕上げ垂直リブ、ブラックの代わりにシルバーを採用したフロントバンパーおよびリヤバンパー下のアンダーガードが装着される。「Sライン」は、シングルフレームのスポーティなハニカムグリル、リヤディフューザーのクロームストリップフレームから構成されている。

新型Q5には、次世代のOLED(オーガニック・ライト・エミッティング・ダイオード)照明テクノロジーが初採用された。OLEDは、均一な光面を生成する非常に効率的な有機発光ダイオード。オプションのOLEDリヤライトは、6つのセグメントから構成される3つのタイルに分割されている。これにより、アウディのデザイナーと開発者は、同一のハードウェアを使用して、異なるライトデザインとシグネチャーを生み出すことができるようになったのである。

アウディの開発部門で“ライトイノベーション”の責任者を務めるステファン・ベルリッツは、次のように説明している。
「デジタルOLEDの利点は、完全なコントラストに加えて、均質性が高く、セグメント間のギャップを最小限に抑えることができる点です。将来的にデジタルOLEDは、高い精度と幅広い可変性を備え、パーソナライズされたライティングデザインを実現するための完璧なテクノロジーとなるでしょう。このテクノロジーは、幅広い開発の可能性を提供してくれます」

顧客はQ5を注文する際に、3種類のリヤライトシグネチャーのなかから、好みのデザインを選択することができる。それぞれのライトシグネチャーは、独自のカミングホーム/リービングホームデザインを備えている。また、アウディドライブセレクトのモードを“ダイナミック”に切り替えると、ライトがさらに別のシグネチャーに切り替わる。

一方でOLEDリヤコンビネーションライトは、近接検知機能も装備している。他の道路利用者が、停止しているQ5の後方から2m以内に近づくと、すべてのOLEDセグメントが点灯。Q5が動き始めると、元のライトシグネチャーに戻る。さらに、OLEDリヤライトを搭載した全モデルには、ダイナミックターンインジケーターが装備される。

キャビン内では、先代のMIB 2(モジュラー・インフォテイメント・プラットフォーム2)の10倍の処理能力を備えた第3世代の「MIB 3」に進化した制御ユニットによるインフォテイメントシステムやコネクティッド機能「Audi connect」が採用された。

ダッシュボードの中央には10.1インチMMIタッチディスプレイを標準装備。このディスプレイはフラットなメニュー構造により、非常に使いやすく、フリーテキスト機能を使用して検索することが可能だ。ドライバーは文字を指先で入力するか、ボイスコントロールシステムを介して入力するかを選択できる。「Audi connectナビゲーション&インフォテインメント」を含むMMIナビゲーションプラス・インフォテインメントシステムを組み合わせると、ボイスコントロールシステムはクラウドにアクセスできるようになり、さらに高度な情報を得ることができる。

一方、Audi connectオンラインサービスは、Q5とインターネットおよび交通インフラを接続する。ナビゲーションシステムは、Google Earthからの高解像度の衛星画像に加え、レーンごとの交通の流れや交通渋滞予測に関する情報を提供。DAB+デジタルラジオが標準装備される一方で、Amazon Alexa(アレクサ)サービスを利用すると、何千ものAlexaスキルにアクセスすることができる。Audi connectが提供するCar-to-Xサービスは、よりリラックスした運転を可能にするものだ。たとえば、道路沿いの空き駐車スペースを見つけたり、信号機と通信して、可能な限り信号を青で通過するための情報を取得したりすることもできる。

myAudiアプリによって、ユーザーはスマートフォンとクルマを接続することができる。頻繁に利用するナビゲーションの目的地から、シートの位置、好みの空調設定にいたるまで、さまざまな個人設定を6つのユーザープロフィールに保存可能だ。これらのデータはクラウド内のmyAudiカスタマーポータルに保存され、この機能に対応した車両において、認証済みのユーザーが利用できる。

欧州市場に最初に導入されるのは「Q5 40 TDI」。204ps/400Nmを発揮する2L直列4気筒ディーゼルターボエンジン+7速DCT(Sトロニック)に12V電装システムを組み合わせたマイルドハイブリッドパワートレインを搭載。7.6秒の0-100km/h加速と222km/hの最高速を実現する。その一方で、マイルドハイブリッドシステムによりエンジンを停止した状態でコースティング(惰性走行)することが可能で、22km/h未満の速度でアイドリングストップ機能が作動。これにより、100km走行あたり約0.3Lの燃料消費が削減される。なお、Q5 40 TDIの欧州複合モード最高燃費は18.9km/Lと発表されている。

今後は、多くのパワーユニットが追加設定される予定で、2種類の4気筒ディーゼルやV6ディーゼル、2L直4のガソリン「TFSI」に加えて、プラグインハイブリッドの「TFSI e」も、2種類の出力が設定される見通しだ。

新型Q5には、特別限定モデル「エディション1」が設定される。エクステリアは「Sライン」をベースにブラックトリムパッケージが組み合わされる。専用のデザインエレメントには、フロント/リヤ/リヤドアのブラック仕上げアウディエンブレム、ブラックルーフレール、ブラックエクステリアミラー、カーボンドアトリムが含まれている。ドアを開くと、アウディリングがLEDライトによって地面に投影。装備パッケージにはレッドのブレーキキャリパー、19インチホイール、スポーツシートもラインアップされる。ボディカラーは、グレイシャーホワイトやミトスブラックに加えて、新色のディストリクトグリーンやウルトラブルーを選択することが可能だ。

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