革新的な全自動ルーフシステムや特徴的なBピラー「タルガバー」によって、911タルガ独特のスタイルを先代から受け継ぐ
5月18日、ポルシェは新型911(タイプ992)シリーズの新バリエーションとなる「911タルガ4」、「911タルガ4S」を発表。これを受けて、ポルシェジャパンは同日より予約受注を開始した。消費税込みの車両本体価格は、それぞれ17,290,000円、20,600,000円で、ステアリング位置は両モデルとも左右から選べる。
クーペ、カブリオレに続く第3のボディバリエーションとなる新型タルガは、先代(タイプ991)と同様に革新的な全自動ルーフシステムを採用。1965年に誕生した初代911タルガ2.0と同様に、特徴的なBピラーの「タルガバー」、フロントシート上方の可動式ルーフセクション、ラップアラウンド型のリヤウインドーを備えた、911ファミリーの中でも独特のスタイルを持つ。新型タルガのルーフ開閉時間は19秒と発表された。
ちなみにこのタルガというスタイルは、幅広のタルガバーによって実現した「アンチロールバー付きの安全なカブリオレ」として初代に採用されて以来、独自のコンセプトとして確固たる地位を築いてきたもの。オープンエアモータリングという付加価値とクーペの快適性や安全性を兼ね備えているのが特徴で、いつの時代も911タルガは確かな支持を受けている。
新型911タルガには、3L水平対向6気筒ツインターボエンジンが搭載。911タルガ4は385ps/450Nmを発揮し、1665kgのボディを4.4秒で停止から100km/hに到達させる。最高速は289km/h。オプションのスポーツクロノパッケージを装着した場合は、0-100km/h加速タイムが4.2秒(先代比マイナス0.1秒)に短縮される。
一方、911タルガ4Sは450ps/530Nmを発揮し、3.8秒の0-100km/h加速、304km/h(先代比プラス3km/h)の最高速を実現。スポーツクロノパッケージ装着車は0-100km/h加速タイムが3.6秒(先代比0.4秒短縮)となる。車重は1675kg。
トランスミッションは8速DCT(PDK)で、モデル名に「4」を添えることからも分かるように4WDシャシーを採用。4輪駆動システムにはPTM(ポルシェ・トラクション・マネジメントシステム)が組み合わされ、高水準のドライビングパフォーマンスを実現する。この4輪駆動システムは、フロントアクスルに組み込む駆動用クラッチとディファレンシャルユニットを水冷とし、強化型クラッチディスクの採用によって堅牢性と耐負荷性能を高めているのが特徴。クラッチの作動トルクが高められ、調整精度と前輪駆動の機能性が向上している。これにより、あらゆる路面状況でさらに高いトラクション性能が発揮できる。
新型911タルガには、両モデルともにPASM(ポルシェ・アクティブ・サスペンション・マネジメントシステム)が標準で備わる。このシステムは、走行状況に合わせて減衰特性を自動的に調整して走行快適性とハンドリングを高め、手動で調整可能な「ノーマル」と「スポーツ」のふたつのモードを備えている。また、完全可変トルク配分の電子制御リヤディファレンシャルロックを含むPTV Plus(ポルシェ・トルク・ベクトリング・プラス)が、タルガ4Sに標準装備され、タルガ4にはオプション設定されている。
そして、ほかの第8世代(タイプ992)ポルシェ911と同様に、タルガモデルにもポルシェウェットモードを標準装備。フロントホイールハウジングに取り付けられたセンサーが路面の水を検知し、相当量の水を検知すると、コックピットに信号が送られ、ドライバーに手動でウェットモードに切り換えるように促す。ウェットモードでは、ドライビングレスポンスが状況に合わせて調整され、最大限の走行安定性が確保される。
タイヤサイズは、タルガ4がフロント235/40ZR19、リヤ295/35ZR20。タルガ4Sではフロントが245/35ZR20タイヤ、リヤが305/30ZR21となる。ブレーキは、タルガ4では330mm径のディスクにブラック塗装の4ピストンモノブロック固定式キャリパーを組み合わせる。一方レッドにペイントされたタルガ4Sのブレーキキャリパーは、フロント6ピストン/リヤ4ピストンで、ディスク径は前後ともに350mmだ。なお、オプションでPCCB(ポルシェ・セラミック・コンポジット・ブレーキ)を装備することが可能となっている。
エクステリアは、992型の991に用いられたデザインエレメントを採用。先代モデルと比べて、より強調されたフロントタイヤハウスと、LEDヘッドライトの間には、初代911のデザインを想起させる独特の凹みを持つボンネットを備えている。リヤは、幅広で可変展開式のリヤスポイラーとシームレスに統合されたエレガントなライトバーが特徴的だ。フロントおよびリヤセクションを除いて、アウターパネルはすべてアルミが用いられた。
インテリアは911カレラに準じた仕立てとなっており、明確で直線的なダッシュボードのラインと奥まった計器類が新世代911モデルを実感させる。ちなみにこの手法は、1970年代の911モデルからインスピレーションを得たものだ。メーターパネルは、ポルシェ車の特徴である中央に配置されたレブカウンターに加え、フレームレスの薄型フリーフォームディスプレイがふたつ設置され、ドライバーにより多くの情報を提供する。
PCM(ポルシェ・コミュニケーション・マネジメント)の10.9インチのセンタースクリーンの下には、車両の主要な機能に直接アクセスするための5つのボタンを備えたコンパクトなスイッチユニットを配置。PCMにはリアルタイム交通情報を表示するオンラインナビゲーションのほか、Porsche Connectが標準装備されている。
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