英国をはじめ世界の名だたる高級車には、コノリーレザーが使われてきた。じつは、クルマ以外の分野への製品も作られていたことをご存じだろうか? 厳選された素材を使うほどに味わいが増す、そんなアイテムをご紹介する。
※この記事はル・ボラン2019年6月号からの転載です。掲載商品は現在販売していないものもあります。
コノリーのシーバッグ&クラッチバッグ
昨年開催されたオートモビルカウンシル2019に行った。会場に並べられた名車は、国籍や年式を問わず、しかも自動車博物館級から100万円以下のプライスタグがついたものまで幅広い。では価格が安いからといってショボいかといえば、そんなことはない。人それぞれ憧れの1台があり、価値は変わらない。そう考えるとつくづくクルマというのは文化なのだと思う。普段ネットで見て妄想を膨らませる程度だが、実車を眼の前に並べられ、ついフラフラと契約書に行きそうになってしまった。危なかった。いやホント。
往年の高級車を見ていると、インテリアの豪華さと質感に圧倒される。現代のクルマは素材の技術革新でシートバックなど薄く仕上げることができ、高機能や室内のスペース効率にもつながっているが、かつての高級車はやたら大振りで、シートもまるで社長椅子の風格。「あー、チミチミ」とやりたくなる。
そんな高級車のシンボルが英国の名門レザーブランド、コノリーだ。1878年に創業し、採用ブランドはロールス・ロイスはもちろん、ベントレー、アストン・マーティン、ジャガー、ランドローバーなど枚挙に暇がない。また英国車以外にもフェラーリやマセラティを席巻する。そして高級車で培ってきたノウハウを生かし、1995年からバッグや小物といったレザーアイテムや、グローブやゴーグルを手がけ、いよいよ日本にも本格上陸した。
代表的なシーバッグは、ボックス型で工具バッグを思わせる。トランクにも収まりが良く、ものを入れなければペシャッと薄くなる。またハンドル部分がフラップ状になり、手提げ時にジャケットを挟んでおくにも便利だ。
レザー以外にもロールスのナットをモチーフにしたキャンバス製クラッチバッグがあり、スマートフォンや財布、鍵などを入れるにもいい。クルマ好きへのプレゼントにも最適だろう。コノリーレザーの名車は無理でも、まずはこの辺りからスタートしてみたい。
ブランドデータ
1878年に創業したコノリー社は、乗馬用の鞍づくりからスタート。その後、ロールス・ロイスをはじめとする高級車に、品格と耐久性を兼ね備えた革のシートを提供してきた。1995年に、このシート製造で培ったノウハウを活かしたラグジャリー・レザーグッズコレクションを発表。コノリーレザーを使ったモータースポーツをイメージさせるレザーヘルメット、ゴーグル、レザーグローブが揃うドライビング・コレクション。ブリーフケースやボストンバッグ、ウォレット、トラベルグッズをはじめとしたレザーグッズ。ジャケット、コートやニットなどのウエアを展開する。
●問い合わせ先:キャンディー/TEL:03-3248-8818 http://connollyengland.com/
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