メルセデスのSUVではベストセラーの地位を築くGLC&GLCクーペが、内外装をリフレッシュ。搭載するハードウェアもアップデートされた。元々、その完成度には定評のあった両モデルだが、最新版の出来映えは?
ディーゼルは最新版の2Lユニットにスイッチ
日本の路上でも持て余すことがない適度なサイズながら、SUVに求められる要素を網羅。そこに良い意味で中庸な走りの味付けが加わるGLCは、現行メルセデスの魅力が満喫できる1台だ。そんな、何よりもバランスの良さが光る仕立ては新型でも不変だ。
そのエクステリアは、前後回りのディテールを中心にリデザイン。メルセデス最新のデザイン言語が取り入れられ、従来型と比較して引き締まった印象になった。また、オプションのAMGラインを選ぶとフロントグリルがベース車と異なる形状になるなど、スポーティな風情が一層強調される。とはいえ、外観のイメージが極端に変わったわけではない。この点に限れば、従来型のオーナーはひと安心というところだろう。
インテリアについても、意匠面は基本的に従来型を踏襲している。ただし、装備品は最新メルセデスの流儀に従い大幅にアップデート。自慢の対話型インターフェイス、MBUXが搭載されインフォテインメント系や運転支援システムなども最新世代に。使い勝手や安全性に磨きがかかっている。
標準仕様については、エンジンが刷新されたこともトピックのひとつ。グレード名こそ変わらないが、ディーゼル仕様は2.2Lだった従来型に対し最新世代の2Lにスイッチ。排気量こそ縮小されたが、最大トルクは400Nmと変わらず最高出力は24ps強化されている。一方、ガソリン版はハイスペックな2Lターボに一本化。従来のGLC250が搭載していた仕様に対して最高出力が47ps、最大トルクは20Nm向上している。それにともない、ガソリン仕様はグレードも整理。AMGモデルを除くと、選択肢はGLC300のみとなっている。なお、AMGのラインナップに変わりはないが、GLC43が搭載する3Lターボはパワーが23ps向上。390psとなり、外観も43シリーズとしては初めて縦スリットのパナメリカーナグリルを採用するなど、エクスクルーシブ性が高められている。
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