2019年度上半期の新車需要が増加。輸入車マーケットも9月までは好調

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弱いながらも駆け込み需要はあった!?

10月1日から消費税が増税され、新車には一律10%の消費税がかかるようになった。一方で取得税が廃止され、代わって環境性能割の自動車税となったので、政府が環境にいいと定めた車種なら支払い総額を抑えられる場合もある。そんな事前情報もあって、8月までは「増税前に買ってしまおう」という駆け込み需要は目立っていなかったが、やはり9月の販売は増加。5%から8%に増税となった2014年ほどではなかったものの、弱い駆け込み需要が見られた。
その9月を含む2019年度上半期(4-9月)の新車販売台数は、軽自動車や商用車を含む総販売台数は前年同期比5.6%増の262万1426台と、上半期としては2006年以来13年ぶりに260万台を超えている。車種別では軽自動車が6.2%増の96万1686台、輸入車を含む登録車が5.2%増の165万9740台となり、軽自動車の伸び率が高まっている。また登録車のうちの輸入車を抜き出してみると、1.8%増の15万2240台と伸び率はさほど大きくない。
一方で9月単月の台数を見ると総台数は12.9%増の54万8203台、軽自動車は13.2%増の20万497台、登録車は12.8%増の34万7706台でそのうち輸入車は9.1%増の3万6080台。全体で2ケタ増となっており、やはり増税前の駆け込み需要はあったと見ていいだろう。また、輸入車のブランド別台数にフォーカスすると、9月は首位メルセデス・ベンツ13.0%増、2位フォルクスワーゲンが17.2%増、ボルボは19.1%増、ジープは63.2%増! プジョーはは10.9%増と軒並み2ケタ増。BMW、ミニ、アウディが前年割れと元気がなかったのが残念だが、増税前に、というユーザーは少なくなかったと見られる。
ちなみに上半期と下半期を比べると、年末と年度末の3月がある下半期のほうが台数が多いのが普通だが、2019年度の下半期は駆け込み需要後の反動が影響し、増加率はマイナスとなる可能性もある。弱いながらも存在した駆け込み需要だが、年末と年度末の需要にどう影響してくるのか、そのあたりも気になるところだ。

ル・ボラン2019年12月号より転載

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