次期型はマセラティ初のピュアEVに移行
11月11日、マセラティは「グラントゥーリズモ」およびそのオープンモデル「グランカブリオ」が生産終了を迎えたことを発表。同時に、その記念碑的存在としてスペシャルモデル「グラントゥーリズモ・ゼダ」を製作した。
グラントゥーリズモは、3200GTの後継として2007年のジュネーブ・モーターショーでデビュー。1947年に登場した「マセラティA6 1500」を現代的に解釈した4人乗りの2ドアクーペで、ピニンファリーナによるクラシックなデザインとフェラーリ製V8エンジンを搭載。2009年にはオープンモデルの「グランカブリオ」が設定された。
2018年モデルでは、クーペとカブリオの両ボディで「スポーツ」と「MC」の2バージョンが設定。2007年の初登場から現在までの約12年で、世界累計販売台数は4万520台を数えるヒット作となった。
「グラントゥーリズモ・ゼダ」は、そんなグラントゥーリズモの生産終了を記念しつつ、次期型への移行を告げる存在として製作されたスペシャルモデル。モデル名の「ゼダ」とは、同車が生産された工場のあるモデナ地方で使われる言葉で、アルファベットの「Z」を意味し、マセラティのルーツへの誇りを示すとともに終わりの後に訪れる新たな始まりを予感させるという意味が込められているという。
ゼダは同社のスタイルセンターによってデザインされ、手作業によるユニークなペイントワークが施されている点が特徴。ボディのリヤからフロントにかけて、マットのサテン仕上げから鮮やかなメタリックへと質感が変化。このホワイト、グレー、ブルーへと変わっていくグラデーションは、マセラティの過去・現在・未来が表現されたもの。ちなみにフロント部分にペイントされたブルーは、マセラティブルーを進化させたカラーとのことだ。
今後、グラントゥーリズモは生まれ変わるわけだが、次期型は同社初となるピュアEVにシフトするという。なお、次期型はモデナ工場ではなくトリノ工場で生産される予定。モデナ工場は改修工事を経て、新型スーパースポーツカーの生産拠点になる予定だ。
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